俳優ビル・マーレイの底知れぬ魅力。Netflixで観れる出演映画6選

Netflix映画『ビル・マーレイ・クリスマス』独占配信中

無表情、かと思えば突飛な行動、煙に巻くように笑わせてくれる俳優ビル・マーレイ。『ゴースト・バスターズ』ピーター・ヴェンクマン博士で有名ですが、ウェス・アンダーソンやジム・ジャームッシュといった作家性の強い映画監督に愛される唯一無二の存在です。この記事では、ビル・マーレイの経歴とその底知れぬ魅力、そしてNetflixなどで今観られる出演作品を紹介します。

ビル・マーレイのプロフィール

ビル・マーレイとソフィア・コッポラ監督。【Netflix映画『ビル・マーレイ・クリスマス』独占配信中】
ビル・マーレイとソフィア・コッポラ監督。【Netflix映画『ビル・マーレイ・クリスマス』独占配信中】

ビル・マーレイは1950年9月21日、アメリカ・イリノイ州生まれ。アイルランド系の大家族で育ちました。 当初は医師志望だったものの、断念。兄に勧められて劇団に参加、その後1970年代に伝説的なコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ(SNL)』の第2シーズンからレギュラーに加わります。そのシュールで独特なユーモアで一躍人気者に。1980年代には『ボールズ・ボールズ』や『ゴーストバスターズ』で、日本を含め世界的なコメディスターの地位を確立します。
2003年のソフィア・コッポラ監督作『ロスト・イン・トランスレーション』では、東京で孤独を感じる俳優役を繊細に演じ、アカデミー主演男優賞にノミネート。以降、コメディアンとしての顔だけでなく、重厚な人間ドラマや作家性の強い映画に欠かせない名優として活躍し続けています。

ビル・マーレイの魅力。飄々とした無表情コメディの王様

ビル・マーレイの魅力を語る上で欠かせないのが、その「デッドパン(Deadpan)」と呼ばれる無表情な演技スタイルと、どこか寂しげな哀愁です。

1.どんな異常事態でも動じない、究極の「無表情」

「デッドパン(Deadpan)」とは、無表情で冷淡そうな状態から笑いを取るコメディスタイルのこと。ビル・マーレイはゴーストの大群に襲われても、異国の地で孤独に苛まれても、眉ひとつ動かさず皮肉を言ってみせます。その「何事にも動じない佇まい」を観ていると思わずくすりと笑ってしまいます。Netflix映画『ビル・マーレイ・クリスマス』では存分にその魅力が楽しめます。一方、その佇まいからは哀愁もにじみ出てきます。『恋のデジャ・ブ』の後半や、ジム・ジャームッシュの『ブロークン・フラワーズ』などでその微妙な味わいが見られます。

2.巨匠たちを惹きつける、異質な存在感

独特の美術と世界観で人気のウェス・アンダーソン監督作に多数出演していることでも知られるビル・マーレイ。見た目はなんだか「無表情で何を言い出すか分からないオジサン」なのですが、どこか品格も漂っています。ビル・マーレイだけが計算された世界の中でも即興で動いているかのような「遊び」を感じさせ、それが作品の深みに繋がっています。ほかにジム・ジャームッシュやティム・バートンといった名監督からも愛されています。

3.都市伝説のような愛すべきキャラクター

ネット上ではなぜかビル・マーレイはミーム(スラング、流行り)としても流通しています。「街中で突然、一般人のポテトを1本食べて立ち去った」といった、嘘か真か分からない都市伝説が絶えないほど、彼はプライベートでも自由人。代理人を立てず、なかなか連絡がつかない俳優だったイメージも影響しているかもしれません。映画『ゾンビランド』には本人役で出演。とんでもなくふざけた役柄で笑わせてくれます。

ビル・マーレイを味わい尽くす出演作品

ビル・マーレイの多才さを知ることができる、Netflixで現在視聴可能な出演映画を紹介します。

Netflix映画『ビル・マーレイ・クリスマス』

ホテルの厨房メンバーに扮するPhoenixとビル・マーレイ。
ホテルの厨房メンバーに扮するPhoenixとビル・マーレイ。

『ビル・マーレイ・クリスマス』はソフィア・コッポラが監督を務めるゴージャスなバラエティ・ショーです。 大雪でゲストが来られなくなったホテルのバーを舞台に、ビルが豪華な俳優陣(ジョージ・クルーニーやマイリー・サイラスら)と歌って踊る、少し切なくて温かい一夜。ビルの歌声と、彼自身のキャラクターが最も純粋に楽しめる一作です。
劇中でバンド「Phoenix」と一緒にビルが披露する曲『アローン・オン・クリスマス・デイ』は、1979年にザ・ビーチ・ボーイズが収録しながら未発表だった幻の曲。筆者はヘビーローテーションで聴いています。ビル・マーレイの合いの手が魅力的でおすすめです。

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『ゴーストバスターズ』シリーズ

ビル・マーレイを語る上で絶対に外せないのが、『ゴーストバスターズ』シリーズの科学者ピーター・ヴェンクマン博士。一時期は共演したハロルド・ライミスと不仲だったものの、ライミスが亡くなる前に和解。その後は続編に出演し、2024年公開の最新作『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』まで、彼は40年にわたりこの役を演じています。 不真面目でやる気がないのに、いざという時には(皮肉を言いながら)世界を救う。彼の「不真面目なヒーロー」像の原点がここにあります。

Netflixの人気シリーズ『ストレンジャー・シングス』で主人公のマイクたちがハロウィンで仮装するのも『ゴーストバスターズ』。80年代は大人気でした。日本ではファミコン(ファミリーコンピュータ)ソフトも出ていました。

1980年代を代表するコメディ映画『ゴーストバスターズ』の主人公たちに扮する『ストレンジャー・シングス』の子役たち。
1980年代を代表するコメディ映画『ゴーストバスターズ』の主人公たちに扮する『ストレンジャー・シングス』の子役たち。

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『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』

ウェス・アンダーソン監督との長きにわたる黄金コンビの決定打となった映画『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』。ビル・マーレイは、テネンバウム家の長女マーゴの夫で、神経質な精神科医ラレイ・シンクレアを演じています。ウェス・アンダーソンの美しくもちょっとヘンな世界観の中で、ビル・マーレイの醸し出す存在感は抜群です。

『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(長いタイトル)の中でビル・マーレイは架空の雑誌『フレンチ・ディスパッチ』の編集長アーサー・ハウイッツァー・Jrを熱演。 この映画は実在の雑誌『ザ・ニューヨーカー』をモデルにした知的で美しいオムニバス映画です。ウェス・アンダーソン節と、色彩と調和に満ちた画面づくりの中で、編集長としてライターたちを厳しくも愛し、彼らの個性を尊重するビル・マーレイが良い味を出しています。

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『コーヒー&シガレッツ』

『コーヒー&シガレッツ』はアメリカのインディー映画の巨匠、ジム・ジャームッシュ監督による、コーヒーとタバコをめぐる11の短編集。 ビル・マーレイはそのうち『幻覚』の回に本人役(?)で登場。なぜかウェイターとしてアメリカのヒップホップグループ「ウータン・クラン」のRZAとGZAに接客します。そして突如ポットからコーヒーをがぶ飲みする異様な姿にぎょっとさせられます。そしてなぜかヒップホップにくわしい……。ある意味で、ミームになるのも納得な、へんなビル・マーレイを堪能できる作品です。

『恋はデジャ・ブ』

同じ時間を繰り返すループものの原点にして頂点ともいえる映画『恋はデジャ・ブ』。『シュタインズ・ゲート』や『オール・ユー・ニード・イズ・キル』はある意味この映画の系譜に連なるといってもいいはず……。
傲慢な気象予報士フィルが、同じ日を何度も繰り返す中で人生の真理に目覚めていく物語です。 前半のアンニュイかつコミカルな演技から、後半の絶望と、諦めから来る穏やかな表情への変化。ビル・マーレイの「笑わせ、泣かせ、考えさせる」という俳優としてのすべての要素が詰まった映画といっても過言ではないでしょう。

まとめ

無表情から繰り出されるユーモラスな演技で唯一無二の存在感を放つ俳優、ビル・マーレイ。 Netflixオリジナル作品の『ビル・マーレイ・クリスマス』では、さらに哀愁に満ちた演技を味わえます。『フレンチ・ディスパッチ』をはじめとしたウェス・アンダーソン作品、『コーヒー&シガレッツ』などジム・ジャームッシュ作品で知的なユーモアに浸るのもおすすめ。2026年現在も、その演技は色褪せることなく、むしろ観るたびに新しい発見を与えてくれます。ぜひビル・マーレイの出演作をチェックしてみてください。


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