『クイーンズ・ギャンビット』は母親を事故で失った少女・ベスが養護施設でチェスと出会い、孤独や依存症と戦いながら世界一を目指すNetflixオリジナルドラマです。
Netflixによると2020年10月の配信開始から1カ月で全世界6200万世帯が視聴した大人気作。
男性優位のチェス界で少女が世界一を目指す明快なストーリー、巧みな心理描写でぐいぐい物語に引き込まれていきます(チェスのルールが分からなくても大丈夫です)。
この記事では『クイーンズ・ギャンビット』のあらすじと魅力・キャストを紹介します。
チェスの天才少女が世界を目指す『クイーンズ・ギャンビット』のあらすじ
1950年代、冷戦下のアメリカ。交通事故で母を亡くし、養護施設に入ることになったエリザベス・ハーモン(ベス)。施設での暮らしに馴染めず過ごすベスは、用務員・シャイベルが一人で指していたチェスに興味を持ちます。ベスの天才的な才能に気付いたシャイベルは、さまざまなチェスの定石を教えていきます。一方、養護施設では「健康のため」と子供たちに精神安定剤を与えていました。チェスに夢中になるのと並行して、ベスはその薬の依存症となっていき……。
男性中心のチェス界の中で孤独、薬・酒の依存症と向き合いながら、ベスは世界一を目指して奮闘します。チェスを通して人々の心に触れ、少女から女性へと成長していくベスの姿が描かれます。
大人気『クイーンズ・ギャンビット』の魅力
実は「スポ根」!?緊迫感のある試合に胸躍る
『クイーンズ・ギャンビット』の主人公・ベスは母親を事故で失い、自身は薬物とアルコールの依存症。
『クイーンズ・ギャンビット』が暗すぎる展開にならないのは、「チェスで世界一になる」目標を一直線に目指すストーリー展開ゆえ。ベスは勝つために多くの本を読み、何度もシミュレーションを重ねます。そんなストイックなベスの姿に、周りの人々は感化され協力していきます。ある意味『クイーンズ・ギャンビット』は「スポ根」的な作品といえるかもしれません。
引き込まれる心理描写。喪失感を抱えた人々とのドラマ
『クイーンズ・ギャンビット』に登場する人々は皆、喪失感を抱えています。寡黙な用務員・シャイベルさんや、養母のアルマ、養護施設での親友ジョリーン、記憶の中の母……。人生に苦しみもがきながらも、チェス盤の前で独り戦うベスの姿は、周りの人々の心を溶かしていきます。ベスもまた、チェスを通して人々の思いや人生を知り、成長していきます。チェスは独りで戦いますが、決して孤独ではない……。人生を勇気づけてくれる深い人間ドラマに引き込まれます。
演じるアニャ・テイラー=ジョイが魅力的!レトロなファッションにも注目
『クイーンズ・ギャンビット』の大きな魅力のひとつは、なんといってもベスを演じるアニャ・テイラー=ジョイ。赤毛のボブヘアーと大きな瞳は一度見たら忘れられないほど印象的です。
チェスをするときのベスは、組んだ手に顎を載せ上目遣いで目の前の対戦相手を見つめます。対戦相手も様々な手法で心理的に揺さぶりをかけてきますが、ベスの挑戦的な大きな瞳は心の中にある次の一手を見透かしているよう。
ベスが着る1950~60年代のレトロでポップなファッションも見どころのひとつです。ファッションの変化でそのときのベスの心情や立場を感じることができます。よく見ると服装や持ち物にもチェス盤のような市松模様や白と黒のバイカラーが多く登場し、ベスが心からチェスを愛する気持ちが伝わってきます。
『クイーンズ・ギャンビット』の登場人物・キャスト
エリザベス・ハーモン/ベス(アニャ・テイラー=ジョイ)
ベスは9歳で交通事故に遭い、運転していた母が亡くなったことでメスーエン養護施設に入ります。シャイベルさんとのチェスで天才的な才能が開花していきます。
演じるのは1996年生まれのモデル・俳優のアニャ・テイラー=ジョイ。この作品で第78回ゴールデン・グローブ賞の「テレビの部・リミテッドシリーズ、テレビ映画」部門で女優賞を受賞しました。
代表作は映画『ウィッチ』『スプリット』『ニュー・ミュータント』『エマ』など。『マッドマックス 怒りのデスロード』のスピンオフ『フュリオサ』でのフュリオサ役が決定しています。いま大注目の若手俳優です。
ウィリアム・シャイベル(ビル・キャンプ)
メスーエン養護施設の用務員。ベスの才能を見抜き、人生を変える人物です。交わす言葉は少ないですが、チェスを通してベスと心を通わせていきます。
心を閉ざした寡黙な老用務員を演じるビル・キャンプは、映画『ジョーカー』の刑事役など、舞台を中心に映画やテレビドラマで活躍しています。
ジョリーン(モージス・イングラム)
メスーエン養護施設でベスと出会い、施設での過ごし方を教えてくれる、ベスの親友で心の支えとなる人物。
演じるモージス・イングラムはこの役でブレイクし、コーエン兄弟が監督する映画『マクベス』にも出演が決まっています。
アルマ・ウィートリー(マリエル・ヘラー)
ベスを養子として迎えた2人目の母親。身体が弱く、アルコール依存気味。ベスと互いに影響し、補い合って独自の母娘の関係を築いていきます。
ベスの養母・アルマを演じるマリエル・ヘラーは、俳優として活躍するかたわら監督としても多くの作品を手掛けています。監督代表作品は『ある女流作家の罪と罰』。
ヘレン・ディアドーフ(クリスティアン・サイデル)
メスーエン養護施設の責任者。ベスがシャイベルとチェスをしていることを知り、反対します。
ファーガソン先生(Akemnji Ndifornyen)
養護施設の男性教師。子供たちに栄養剤と精神安定剤を配っています。
アリス・ハーモン(クロエ・ピリー)
ベスの実母。シングルマザーで、数学博士をしていました。運転していた車で交通事故に遭い、ベスを残してこの世を去ります。
オールストン・ウィートリー(パトリック・ケネディ)
ベスの養父。妻・アルマとの関係は悪く、ベスにも冷たい態度を取ります。
演じるパトリック・ケネディは多くの作品に出演するイギリス出身の俳優です。『戦火の馬』などに出演し、『ミス・マルクス』は2021年9月に日本で公開予定です。
ハリー・ベルティック(ハリー・メリング)
ベスが初めて出場したチェス大会、ケンタッキー州のチャンピオン。演じるハリー・メリングは、『ハリー・ポッター』シリーズのダドリー役で知られています。
ちなみにベス役のアニャは子供の頃『ハリー・ポッター』シリーズの大ファンで、ダドリーとの共演は相当に嬉しいことだったそう。
タウンズ(ジェイコブ・フォーチュン=ロイド)
初めて出場した大会で出会った優しい物腰の男性。ベスが思いを寄せていきます。
ベニー・ワッツ(トーマス・ブロディ=サングスター)
全米チェスチャンピオン。現在のアメリカでは最高の選手と謳われています。
演じるのは2001年に子役としてキャリアをスタートしたトーマス・ブロディ=サングスター。『ラブ・アクチュアリー』など、多くの作品に出演しています。
ヴァシリー・ボルゴフ(マルチン・ドロチンスキ)
ロシア人で、最強のチェスプレーヤー。ポーランド出身の俳優・マルチン・ドロチンスキが重厚な演技を見せています。
アネット・パッカー(エロイーズ・ウェッブ)
ベスが初めて出場したチェスの初回相手。大会でのルールやマナーを教えてくれる親切な少女です。
マット(マシュー・デニース・ルイス)、マイク(ラッセル・デニス・ルイス)
ベスが初出場したケンタッキー州の大会で受付をしていた双子の大学生です。
ガンツ(ジョンジョ・オニール)
シャイベルさんの知り合い。地元のダンカン高校でチェスのコーチをしています。高校のチェスクラブで行なう12人の生徒たちとの同時対局に誘います。
まとめ
タイトルの「クイーンズ・ギャンビット」とは、チェスのオープニング戦法のひとつ。チェスにおいて最強のコマであるクイーンの力を最大に活用する戦法です。
タイトル通り64マスのチェス盤の上で独り戦うベスの姿は、まさに『クイーンズ・ギャンビット』そのものです。
シーズン1の7話ですっきりとまとまったシリーズなので、海外ドラマは長くて敬遠してしまいがちな人にもおすすめです。
世界的に大人気のこの作品が気になった方は、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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