2022年11月24日よりNetflixシリーズ『First Love 初恋』が独占配信されています。本作は配信開始から2カ月以上が経過した現在（2023年2月10日時点）でも「今日の日本TV番組TOP10」にランクイン。根強い人気を誇るラブストーリーです。
今回は、よしもとのアラフォー男女コンビ『女と男』の市川さんがNetflix Freaksに登場！ 普段は恋愛ドラマは観ないという市川さんもハマってしまった『First Love 初恋』の魅力や見どころについて教えてもらいました。
※本記事にはNetflixシリーズ『First Love 初恋』のネタバレを含みます。
Netflixシリーズ『First Love 初恋』とは？
『First Love 初恋』は、1999年に発表された宇多田ヒカルの楽曲「First Love」と19年後に発表された「初恋」の2曲にインスパイアされた、全9話構成のラブストーリーです。1990年代後半、2000年代、そして現在と3つの時代を行き来して描かれるため、登場人物たちと共に月日を歩んでいるような感覚で物語に没入できます。主演は満島ひかりと佐藤健の2人。濱田岳、向井理、井浦新、小泉今日子など、豪華な俳優陣が物語を彩ります。
女と男・市川が語る『First Love 初恋』の魅力とは？
初恋から十数年。晴道と也英の儚くリアルな人生模様
ーー『First Love 初恋』はどのような作品ですか？
1組の男女の初恋と、十数年後の2人の顛末（てんまつ）を描く作品です。現在の状況と過去の回想が交互に描かれるストーリーで、最初は「なぜ2人は今こうなっているの？」と分からないことが多いのですが、少しずつ種明かししながら物語が進んでいきます。
青春時代の甘酸っぱい恋愛と大人になってからのリアルな悩みや葛藤、その両方をじっくり味わえる作品になっています。
ーー配信開始以降人気の作品となっていますが、その他の恋愛ドラマとどのような点が違うと感じますか？
「上手くいかない人生」がすごく丁寧に描かれているところでしょうか。喧嘩・事故・離婚・リストラ・貧困・婚約破棄とか、2人の人生にはさまざまなトラブルが発生するのですが、それがどれもリアルなんです。誰に起こってもおかしくない身近な不幸を丁寧に描いているので、自分の人生や経験と照らし合わせながら、主人公たちに感情移入ができます。
また、東日本大震災やコロナ禍など、実際に発生した悲劇が物語に組み込まれているのもポイントです。このような悲劇の中で2人の運命は翻弄されていくのですが、それは視聴者である僕たちも大なり小なり体験したことですよね。
知り合いの女性が「物語に入り込みすぎて、逆にしんどくなった」と言っていたのですが、僕も少し分かる気がしました（笑）。現実に寄り添った脚本が、普通の恋愛ドラマにはない没入感を生んでいるのだと思います。
ーー市川さんが特に印象に残ったシーンや好きなシーンはどこでしょうか？
まずは、1話で小泉今日子さん演じる也英の母が、晴道に約束をさせるシーンですね。「日付が変わる前に家に帰す・妊娠させたら許さない」という言葉なのですが、この言葉には感銘を受けました（笑）。僕には息子がいるのですが、息子がそういう歳になったら必ずこの言葉を伝えたいですね。
そして、3話で晴道が也英の大学の友達とケンカをするシーンも印象的でした。このシーンで生まれたすれ違いが、2人の運命に大きな影響を及ぼすのですが、客観的にみると晴道も也英もどちらも悪くないと思うんです。本当にやりきれないですが、ボタンのかけ違いを上手に描いたシーンだと感じました。
あとは、「也英が手話を覚えて、晴道の妹の優雨と会話をするシーン」とか「凡二と優雨の結婚式で晴道が手話でスピーチをするシーン」とか、恋愛というか家族愛やヒューマンドラマが描かれているシーンが印象的でした。
恋愛だけじゃない。あらゆる人間関係を描く重層的なストーリー
1話1話がクライマックス。勇気を持つことの大切さを教えてくれる物語
ーー「家族愛」という言葉が出ましたが、恋愛だけでなくその他の要素も楽しめる内容になっているのでしょうか？
僕の場合は、親の目線ということもあり、どちらかというと家族との関係が描かれているシーンに感情移入することが多かったです。也英の家族も晴道の家族も、それぞれに葛藤や悩みを抱えていて、親子・兄弟・夫婦などさまざまな家族関係のドラマも見せてくれましたね。
家族だけでなく凡二との関係だったり、現在の晴道と也英の息子の綴との関係だったり、いわゆる「バディもの」のような要素もあって、キャラクターたちの魅力に惹きつけられました。1話1話に名シーンというかクライマックスが用意されていて、ドラマや映画を観てもそんなに泣くことはないのですが、毎話泣きながら鑑賞していました（笑）。
ーー普段は恋愛ドラマを観ないという方にもおすすめできそうですね。
その通りだと思います。僕も実は恋愛ドラマは苦手な方で（笑）。観始めても1、2話でやめてしまうことが多かったのですが、『First Love 初恋』はどんどんハマっていきました。その理由は、先ほどもお伝えしたリアルさと描かれるテーマの多様さですね。
僕のような40代男性は「家族の物語」に引き込まれる方が多いでしょうし、20代の独身女性であれば「ロマンティックなラブロマンス」として楽しめるので、とても懐の広い作品だと思います。
ーー特にどんな人に観てほしい作品だと感じますか？
観る人の立場や年代ごとに共感できるポイントがあるので、どんな方でもまずは観てほしいというのが正直な意見です（笑）。ただ、あえて言うなら日常に少し退屈さを感じていたり、物足りなさを感じている方がいいかもしれません。
というのも、この作品が最終的に伝えたいメッセージは「少しの勇気をふり絞ることで未来は変えられる」ということだと思うのです。若いころに思い描いた自分と大人になった自分は全然違うけど、それでも勇気をふり絞って一歩を踏み出すことが大切というか。僕自身、最終話を観終えた後はそういう気持ちになりましたし、晴道と也英の物語に背中を押してもらえたような気がします。
ーー最後に、付け加えたいポイントがもしあれば教えてください。
そうですね。1990年代後半や2000年代後半に青春時代を過ごした人にとっては、懐かしいシーンが多いと思います。レンタルビデオ屋さんだったり、也英のお母さんが乗っている車だったり、アッと感じるシーンがあるかもしれないですね。
あと、晴道と也英が同じイヤホンで音楽を聴くシーンがあるのですが、あれは多くの人が経験していることですよね。当時恋人と実際に「First Love」を聴いていたという方も少なくないでしょうし、30代、40代の人が、自分の高校時代の恋愛の思い出に浸ってみるのもいいかもしれません。
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【Netflixシリーズ『First Love 初恋』独占配信中】
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