2025年6月6日より配信開始されたNetflixシリーズ『広場』は、Web漫画が原作の韓国発ノワールアクション。元マフィアの男が弟の不可解な死をきっかけに11年間離れていた裏社会に復帰し、復讐に身を投じていく姿を描いています。ソ・ジソブが13年ぶりに本格アクションに挑戦したことでも話題となった本作の見どころを紹介します。
※この記事はNetflixシリーズ『広場』の一部ネタバレを含みます。
『広場』あらすじ
ソウルの裏社会を牛耳るジュウン組とボンサン組。かつて裏社会のNo.2として名を馳せたギジュン（ソ・ジソブ）は自らアキレス腱を断って、裏社会から足を洗った。ギジュンが組織を抜けた後、弟のギソク（イ・ジュニョク）はジュウン組で順調に出世を遂げていた。しかし、ギソクが突如何者かによって殺害され、ギジュンは復讐のために再び裏社会に足を踏み入れる。
『広場』の登場人物（キャスト）
ナム・ギジュン（ソ・ジソブ）
かつて裏社会のNo.2として名を馳せた男。11年前、暴力団の抗争で大問題を起こし、自らアキレス腱を断って裏社会から足を洗った。その後はキャンプ場を経営しながら、ひっそりと生きていたが、弟ギソクの死をきっかけに再び裏社会に舞い戻ってくる。
ギジュンを演じるソ・ジソブは、2004年に主演を務めたドラマ『ごめん、愛してる』でブレイク。同作での卓越した演技が高く評価され、百想芸術大賞でテレビ男性最優秀演技賞を獲得しました。2008年には日本映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』に妖怪・夜叉役で出演。本作では、2012年公開の映画『ある会社員』以来、13年ぶりに本格アクションに挑んでいます。
ナム・ギソク（イ・ジュニョク）
ジュウン組のNo.2。組織を成長させ、専務にまで昇進するが、何者かによって殺害される。
ギソクを演じるのは、2017年と2020年に放送された『秘密の森～深い闇の向こうに～』で強いインパクトを残したイ・ジュニョク。彼が演じた狡猾だがどこか憎めない検事ソ・ドンジェは視聴者に愛され、のちに公式スピンオフ作品も制作されました。2025年配信の『わたしの完璧な秘書』ではハン・ジミン演じるCEOを支える有能な秘書を好演。“国民の夫”という愛称がつきました。
ク・ジュンモ（コンミョン）
ク会長の息子。親の権力を盾に横暴に振る舞い、生前のギソクともトラブルを起こしていた。
ジュンモを演じるコンミョンは、俳優グループ5urpriseのメンバーに選出され、2013年にWEBドラマ『放課後サプライズ』でデビュー。『ハベクの新婦』『リピート・ラブ～あなたの運命変えます!～』『恋愛体質〜30歳になれば大丈夫』などを代表作に持ち、その愛らしさで作品に癒しを与えてきました。本作では初の悪役に挑戦し、これまでのイメージを一新させています。
イ・グムソン（チュ・ヨンウ）
イ会長の息子。父親たっての願いで裏社会から距離を置いた。現在は検事として働いているが、上司から出世はできないと言われている。
グムソンを演じるチュ・ヨンウは、2021年にWebドラマ『You make me Dance～紅縁』で俳優デビュー。Netflixシリーズ『田舎街ダイアリーズ』では不本意ながら田舎暮らしをすることになった都会育ちの獣医師をコミカルに演じて話題に。2025年1月に配信された『トラウマコード』におけるチュ・ジフン演じる天才外科医の助手役でも注目を集めています。
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イ・ジュウン（ホ・ジュノ）
ジュウン組の会長。息子のグムソンには真っ当な人生を送ってほしいと願っており、ギソクに後を継がせようとしていた。
ク・ボンサン（アン・ギルガン）
ボンサン組の会長。問題行動ばかり起こす息子のジュンモに悩まされている。
チェ・ソンチョル（チョ・ハンチョル）
ジュウン組の室長。イ会長の右腕として最も近くでサポートする。
チャ・ヨンド（チャ・スンウォン）
ジュウン組とボンサン組を共存させるため、裏で暗躍する人物。「キム先生」と呼ばれている。
容赦ないバイオレンス描写に戦慄！
「これぞ、韓国ノワール！」と膝を打つような、重厚かつ濃密な人間ドラマと容赦ないバイオレンス描写に血湧き肉躍る『広場』。11年ぶりに裏社会に舞い戻ってきた主人公のギジュンは、弟の死に関わった人間を片っ端から追い詰めていきます。
主役のソ・ジソブが本格的なアクションに挑戦するのは実に13年ぶりですが、全く衰えを感じさせません。むしろ、パワーアップしているようにも感じさせる俊敏さ。
「かつて裏社会のNo.2に君臨した伝説の男」というギジュンの設定に、そのアクションで説得力を与えています。血を血で洗うような展開にもかかわらず、スーツ姿で表情を一切変えず、スマートに敵をなぎ倒していくギジュン姿に爽快ささえ覚えるかも。
多くを語らないソ・ジソブの貫禄ある演技も見どころの一つ。ギジュンは寡黙で無表情のため、ともすれば感情のない冷徹な男に見えかねません。しかしながら、その背中や佇まいから、激しい怒りや悲しみ、寂寥感といった感情が伝わってきます。
ギソクを殺した真犯人は誰？二転三転する展開に夢中
また、気になるのは何者かに殺害されたギソクの死の真相です。序盤にはギソクにプライドを傷つけられたク会長の息子ジュンモが「墓部屋」という裏サイトにギソクの殺害を依頼。何も知らない不良少年がギソクを刺殺したという事実が明らかとなります。
それを知ったギジュンがジュンモを追い詰める中、イ会長とク会長は選択を迫られることとなります。ジュウン組とボンサン組はもともと一つの組織でした。しかし、11年前にとある理由で内部抗争が勃発。ギジュンによって当時の会長はその座から引きずり降ろされ、組織は2つに分裂することとなったのです。
その時、イ会長とク会長の間で交わされたのが「命は命で償う」というルール。それでいくとギソクを間接的に殺したジュンモは殺されなければなりませんが、ク会長は従おうとしません。その結果、これまで保たれてきたジュウン組とボンサン組の均衡が徐々に崩れていくのです。
しかし、単に2つの組織の対立では終わらないのが本作。それぞれの思惑や裏切りが交錯し、最後まで二転三転を繰り返す複雑なストーリー展開となっています。
まとめ
今回紹介したNetflixシリーズ『広場』は全7話で、1本あたり約45分。連続で視聴しても5時間程度なので、イッキ見にも最適です。13年ぶりの本格アクションとなるソ・ジソブの暴れっぷりが強烈な印象を与える本作。週末に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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