Netflix『ウェンズデー』シーズン2の見どころ あらすじ・キャスト

Netflixの英語シリーズで歴代最も視聴された作品『ウェンズデー』。2025年8月6日からシーズン2が配信開始され、早くも世界中で5,000万回以上再生される話題作になっています(9月3日にはシーズン2の後半が公開予定)。
『ウェンズデー』は映画『アダムス・ファミリー』のスピンオフ作品。ホラーコメディ、学園モノの青春ドラマでもあり、ミステリーでもある。何よりも一番の魅力はティム・バートン監督と主演のジェナ・オルテガらによる、ウェンズデーのキャラクター造形です。
冷血に見えるウェンズデーが、いかにして「のけ者」たちの学園を変えていくのか?
『ウェンズデー』の見どころを解説します。恐怖も笑いも感動も闇鍋的に詰まった、極上のエンタメをぜひ楽しんでください。

※この記事はNetflixシリーズ『ウェンズデー』の一部ネタバレを含みます。

そもそも『アダムス・ファミリー』とは?

そもそも『アダムス・ファミリー』とは?

アダムス・ファミリーは世間とはちょっと常識が違った一家。「残虐」「冷血」「拷問」などを愛し、黒ずくめの衣装を身にまとい、怪しげな食べものを口にします。
原作は1930年代のアメリカのホラー風1コマ漫画で、作者のチャールズ・アダムスの名をとってその後ドラマ化、映画化され世界中で人気に。『ウェンズデー』は一家の長女ウェンズデーが主人公のスピンオフ作品です。
※一家はもともと別の名字「フランプ(Frump「薄汚い」の意味)」になる予定でした。『ウェンズデー』で「フランプ」はモーティシアの旧姓として登場。

1991年の映画『アダムス・ファミリー』が日本でも大人気になり、ホンダの自動車「オデッセイ」のCMにも起用されました。
ちなみに映画のウェンズデー役で有名になったクリスティーナ・リッチがマリリン・ソーンヒル役、フェスターおじさん役のクリストファー・ロイドがオルロフ教授役で『ウェンズデー』に出演しています。

・関連記事:Netflix『ウェンズデー』ティム・バートンが描くダークな学園生活

『ウェンズデー』シーズン1のあらすじ、振り返り

弟パグズリーをいじめた生徒をピラニアを放って襲い、高校を退学になったウェンズデー(5年で8回目)。
母モーティシアと父ゴメズがかつて通った「ネヴァーモア学園」に転入しますが、そこは人間以外のセイレーン、人狼、ゴーゴン、吸血鬼など「のけ者(outcast)」ばかりの学校。
ウェンズデーは退学を企てつつも、謎の怪物による森での連続殺人事件に巻き込まれる。学園を自分が滅ぼすという予言を知り、事件解決に向け独自の捜査を始めていく。

『ウェンズデー』シーズン2のあらすじ

学園を救って人気者になるも、マイペースを崩さないウェンズデー。
休暇を利用して幻視の能力に磨きをかけたつもりが、不調でうまく発現できなくなる。そんな中、大量のカラスによる変死事件が発生。元保安官のガルピンに捜査の協力を頼まれるも、ウェンズデーは断る。さらにウェンズデーが命を注いだ小説の原稿を盗み、写真を送りつけるストーカー事件まで発生し……。

シーズン2の見どころ。新たな脅威と成長したウェンズデー

シーズン2でウェンズデーはストーカーとは別に、隻眼(せきがん)のカラスに常に見張られ続けています。冒頭で幻視したルームメイト・イーニッドの死を回避するため謎を追ううち、ウェンズデーはネヴァーモア学園から森林学校(ジェリコ・キャンプ)、ウィローヒル精神科病院へ。ウィローヒルにはシーズン1の犯人の一人「ハイド」も収容されていて……。

ッチコックの『鳥』、往年の冒険映画『グーニーズ』を彷彿とさせるシーン

ヒッチコックの『鳥』、往年の冒険映画『グーニーズ』を彷彿とさせるシーンを挟みつつ、ティム・バートンの真骨頂ともいえるストップモーションアニメで説明される「機械の心臓を持つ少年」とドクロの木、そしてゾンビ……第4話に向かって状況はより混乱を極めますが、シーズン後半への期待が高まります。

ティム・バートンの真骨頂ともいえるストップモーションアニメで説明される「機械の心臓を持つ少年」

『ウェンズデー』はホラーコメディでミステリーでもありますが、ウェンズデーが反発しながらも周囲との妥協点を見つけていく、青春モノとしても面白い作品。真逆の性格のイーニッドのために奔走するウェンズデーの成長した姿にちょっとグッときます。
さらにシーズン2では弟ペグズリーや母モーティシア、父ゴメズをはじめアダムス・ファミリーがより頻繁に登場。

フェスターおじさんの奇行(&ラブロマンス?)にもぜひ期待してください!

フェスターおじさんの奇行(&ラブロマンス?)にもぜひ期待してください!

ティム・バートン監督がゴシック×極彩色で描く「マイノリティの憂鬱」

『ウェンズデー』で(一部の話数)監督、脚本・制作総指揮を務めるのがティム・バートン。『ビートルジュース』『シザーハンズ』『バッドマン リターンズ』『チャーリーとチョコレート工場』などの監督で有名です。
ティム・バートン監督といえばウォルト・ディズニー・スタジオに所属していたアニメーターでもあり、ストップ・モーション・アニメの『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の制作者でもあります。
※『ウェンズデー』の音楽はもちろん盟友ダニー・エルフマン。

『シザーハンズ』をはじめ、ティム・バートンは一貫してマイノリティの憂鬱を描いてきました。
『ウェンズデー』でもマイノリティ、歴史修正主義、家父長制への反抗といったテーマが語られますが、ウェンズデーはのけ者同士のなれ合いを拒否します。トラブルを起こしまくりだけれど、常に信念を貫くウェンズデーの姿はかっこいい。

常に信念を貫くウェンズデーの姿はかっこいい。

「ウェンズデー」の舞台はニュージャージー州の架空都市ジェリコ郡(撮影地はルーマニア、シーズン2はアイルランド)。「ジェリコ」は旧約聖書にも登場する「Jericho」に由来すると思われます。ジェリコの壁は「絶対に崩れないもの」の比喩にも使われることがありますが、のけ者と人間は理解し合えないという皮肉が効いた命名でしょう。

またティム・バートン監督に特徴的なのが『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』や『バットマン リターンズ』に顕著なゴシック調の白と黒をベースとした色彩、『ビッグ・フィッシュ』や『チャーリーとチョコレート工場』に見られる、過剰な色彩。

主人公ウェンズデーとルームメイトのイーニッドの部屋にあるステンドグラスが黒と色彩半々になっているのが象徴的。

主人公ウェンズデーとルームメイトのイーニッドの部屋にあるステンドグラスが黒と色彩半々になっているのが象徴的。『ウェンズデー』を観ていると構図やデザイン、陰影や色彩の美しさに魅せられます。

『ウェンズデー』を観て、筆者は「久しぶりに楽しい映画体験をした!」と感動しました。映画ではなくドラマシリーズではありますが、大好きなティム・バートンの世界に、気の利いたセリフ、多彩・多才なキャストに作り込まれた衣装や背景美術、笑いも涙も恐怖も混ざる展開。「これぞエンタメ」を体験できる嬉しい機会でした。

登場人物、キャスト

ウェンズデー・アダムズ(ジェナ・オルテガ)

ウェンズデー・アダムズ(ジェナ・オルテガ)

『ウェンズデー』の主人公。13日の金曜日生まれだが、ある童謡の「水曜生まれの悲哀」が名前の由来。 
いつも異様に姿勢がよく、笑わない。黒い衣装に身を包む。成績は非常に優秀で、体術・フェンシングも得意で、1日1時間小説を書くのが趣味。モノに触れると悲惨な未来や過去が見える幻視能力を持つ(シーズン2では途中から使えなくなる)。

演じるジェナ・オルテガは『ウェンズデー』で一躍人気俳優に。

モーティシア・アダムス(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)

モーティシア・アダムス(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)

ウェンズデーの母親。自分と近しい幻視能力を持ち事件に巻き込まれていくウェンズデーを心配する。資金調達委員長を打診され、学園内の屋敷を改装して留まることに。
演じるキャサリン・ゼタ=ジョーンズは『シカゴ』『ターミナル』『オーシャンズ12』などに出演した名優。

ゴメズ・アダムス(ルイス・ガスマン)

ゴメズ・アダムス(ルイス・ガスマン)

ウェンズデーの父親で、隙あらばモーティシアといちゃつく紳士。弁護士で富豪。
映画『アダムス・ファミリー』でゴメズを演じたラウル・ジュリアとは違い、肉付きのいい体格のゴメズを演じる
のは数々の映画に出演する名バイプレイヤー、ルイス・ガスマン。

パグズリー・アダムス(アイザック・オルドネス)

パグズリー・アダムス(アイザック・オルドネス)

姉の拷問を受け続けるウェンズデーの弟。フェスターおじさんを尊敬していて、能力も同じく電撃。「ドクロの木」の話をエイジャックスに聞き、好奇心を抑えきれなくなってしまう。
パグズリーを演じるのはアイザック・オルドネス(シーズン2では声変わりして登場)。

ラーチ(ジョージ・バーシア)

ラーチ(ジョージ・バーシア)

『アダムス・ファミリー』ではおなじみの、「フランケンシュタインの怪物」的な容姿の執事。

ハンド

ハンド

アダムスファミリーの一員ながら、忠実な下僕のように扱われる、手だけの存在(本人は人間扱いしてほしい)。はじめはモーティシアに密告するため学園に忍び込んだが、ウェンズデーに見つかってしまってからは常に手助けをしている。 
時にかわいらしいハンドの演技を担当するのは、俳優ビクター・ドロバンドゥ。

フェスター・アダムス(フレッド・アーミセン)

フェスター・アダムス(フレッド・アーミセン)

ゴメズの兄で、ウェンズデーの伯父で体術の師匠でもある。突然他人のペットや観葉植物を食べ出す危険人物。手榴弾で魚を獲る。
演じるのはコメディアンのフレッド・アーミセン。

イーニッド・シンクレア(エマ・マイヤーズ)

イーニッド・シンクレア(エマ・マイヤーズ)

ウェンズデーのルームメイト。色彩アレルギーのウェンズデーの真逆で、虹色やピンクを好む人狼。Netflixシリーズ『自由研究には向かない殺人』の主人公ピップ役でも人気のエマ・マイヤーズ。

・関連記事:『自由研究には向かない殺人』エマ・マイヤーズが勇敢な女子高生探偵を好演

ビアンカ・バークレー(ジョイ・サンデー)

ビアンカ・バークレー(ジョイ・サンデー)

成績優秀で同学年のリーダー的な存在。正体はセイレーン(ギリシア神話に出てくる海の怪物)で、伝承どおり人の心を操る術を持つ。
演じるのはジョイ・サンデー。

エイジャックス・ペトロポラス(ジョージ・ファーマー)

 エイジャックス・ペトロポラス(ジョージ・ファーマー)
左がエイジャックス、右がユージーン

ゴーゴン(ギリシア神話の見つめるものを石化させる怪物)の少年でイーニッドとはシーズン1で恋に落ちたものの「2」では微妙な関係に。
パグズリーたちの寮長。ジョージ・ファーマーが演じる。

ユージーン・オッティンジャー(ムーサ・ムスタファ)

養蜂家で、虫を操る能力を持つ。シーズン1ではウェンズデーとともに犯人を追い詰める重要な役割を担った。
シーズン2ではパグズリーのルームメイトに。
演じるのはムーサ・ムスタファ(シーズン1より背が伸びている)。

タイラー・ガルピン(ハンター・ドゥーハン)

ジェリコにある風見鶏カフェの店員で、ドノバンの息子。ウェンズデーに興味を持ち、シーズン1最後では意外な展開に……。
タイラーを演じるのはハンター・ドゥーハン。

ドノバン・ガルピン(ジェイミー・マクシェーン)

ジェリコの保安官で、タイラーの父親。

マリリン・ソーンヒル(クリスティーナ・リッチ)

ネヴァーモア学園の寮母で、植物を温室で育てている。シーズン1最後で退場したかに見えたが……。
1991年の映画版『アダムス・ファミリー』でウェンズデーを演じて一躍人気になった、クリスティーナ・リッチが演じる。

アグネス・ミデル(イーヴィー・テンプルトン)

アグネス・ミデル(イーヴィー・テンプルトン)

シーズン2から登場。学園を救ったウェンズデーを崇拝する後輩生徒。
アグネスを演じるのは新人俳優のイーヴィー・テンプルトン。

バリー・トード(スティーブ・ブシェミ)

バリー・トード(スティーブ・ブシェミ)
左がバリー・トード、右がオルロフ教授

シーズン2から登場。ウィームス校長に代わり赴任。ネヴァーモアをもう一度「のけ者」の誇りのある学園にしようとしている。
演じるのは『レザボア・ドッグス』『ファーゴ』『コン・エアー』『コーヒー&シガレッツ』などに名優スティーブ・ブシェミ。

オルロフ教授(クリストファー・ロイド)

シーズン2から登場。頭だけの存在で、培養液が入ったケースと機械の身体で講義を行う。
演じるのは映画『アダムス・ファミリー』のフェスター役や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドク役で世界的に有名なクリストファー・ロイド。

イザベラ・カプリ(ビリー・パイパー)

シーズン2から登場。音楽教師で、ウィローヒル精神科学院に慰問に行く。ウェンズデーのチェロの腕前を認め、楽団に誘う。
演じるのはイギリスの歌手・俳優のビリー・パイパー。『ドクター・フー』シリーズで有名。

まとめ

シーズン1から世界を席巻した人気シリーズ『ウェンズデー』。第2シーズンの後半にはあのレディー・ガガの出演も噂されており、物語の結末を含め注目が集まります。

シーズン2には『シックス・センス』の子役で有名な(という紹介がネタになりつつある)ハーレイ・ジョエル・オスメントが殺人鬼役でカメオ出演していて思わず笑ってしまいます。

ちなみにシーズン1で重要な役割を果たしたゼイヴィアは出演者の事情もあり退場(スイスのライヘンバッハ学園に留学したとのこと)。
ウィームス校長は何らかの形で再出演することが分かっています。
シーズン2のパート2は2025年9月3日からの予定。さらにシーズン3の制作も決定。楽しみに待ちましょう! 
Netflixシリーズ『ウェンズデー』シーズン1~2独占配信中


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