2022年7月10日は初回放映にちなんだ「ウルトラマンの日」(今年で55周年)。
映画館での『シン・ウルトラマン』が大ヒットしているなか、ウルトラマンの面白さに目覚めた人たちは次に何を観ればいいか? イチ押しできる作品の1つがNetflixで配信中のフル3DCGアニメ『ULTRAMAN』シリーズでしょう(『ウルトラマンZ』も超お勧めですが、別の機会に)。
何しろ『攻殻機動隊 S.A.C』シリーズや『ひるね姫〜知らないワタシの物語〜』の神山健治さんと『APPLESEED』『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』の荒牧伸志さんが共同監督している、制作陣の豪華さ。もともと『月刊ヒーローズ』に清水栄さんと下口智裕さん(『鋼鉄のラインバレル』コンビ)が連載していたマンガが原作であり、「好評だったコミックを、実力派スタッフがアニメ化している」バツグンの安心感があります。
初代「ウルトラマン」早田進の息子がハイテクスーツで戦う
さて『ULTRAMAN』の舞台は、元祖(昭和にテレビ放送された)『ウルトラマン』と地続きにあるところ。初代ウルトラマンが故郷に帰ってから歳月が経った時代であり、その後に他のウルトラマンは来ていない(『ウルトラセブン』以降のウルトラシリーズはなかったことに)世界です。
『ULTRAMAN』のあらすじ
ウルトラマンと一心同体だった早田進には、当時の記憶がなかった。が、息子(主人公)の早田進次郎にはウルトラマンの因子が受け継がれており、特殊な力が秘められていた。ある日、謎の敵ベムラーに襲われた進次郎は父に助けられたが、父のピンチに自らも「ウルトラマンスーツ」をまとって戦うことになる。こうして新たな「ウルトラマン」が誕生するのだった……。
「巨大化しない」ウルトラマンが地球を守る
そんなわけで、この世界の「ウルトラマン」は巨大化しません。ハイテクの塊のウルトラマンスーツを身に着けて、等身大のまま地球の平和を脅かす異星人達と戦いを繰り広げるのです。
とはいえ、すべての異星人が敵というわけではありません。すでに宇宙から来訪した彼らは地球に住み着いていて、ほとんどは人間社会に溶け込みながら平和な暮らしを送っています。あくまでもルールを破り、人々に迷惑をかける一部のはみ出しものに立ち向かうのです。
たとえ巨大化しなくても、そこは手練れのスタッフだけにアクションは華があってダイナミック。メカニカルなスーツをまとった主人公らが、現代の(異世界だが)日本を舞台に、異能力を持つ異星人らと繰り広げる超人バトルが面白くないわけがありません。
序盤だけでも
- 夜のスタジアムでベムラーと激しい近接戦&スピーディーな攻防の応酬
- 渋谷で宇宙忍者を思わせるエイシダク星人が放つ光弾から民間人を守る
- 「分身」を使われて絶体絶命のピンチをスペシウム光線でなぎ払って大逆転
など、シチュエーションの豊富さや空間戦闘の多彩さにはため息が出るほどです。
「ウルトラマンたち」に命を吹き込むモーションキャプチャー
ウルトラマンスーツを着用しているのは進次郎だけではありません。科学特捜隊(初代「マン」の防衛組織がそのまま残っているという設定)の先輩にあたる諸星弾は「Ver.7(セブン)」のスーツをまとい、謎多き少年の北斗星司はエーススーツを装着して戦列に加わります。この世界にも、また実写版とは違うかたちで複数の「ウルトラマン」たちがいるのです。
見かけや性格こそ実写版とは違いますが、セブンスーツは切れ味鋭いソードを振るって敵を一刀両断し、エーススーツは両手首からのバーチカルギロチンで巨大な怪物さえも切り裂きます。戦闘スタイルが洗練されていてカッコよく、それでいて元になった「ウルトラセブン」や「ウルトラマンA」の面影が浮かび上がる絶妙さ。
これらのアクションはモーションキャプチャー、つまり現実の人間が演技をした動きをデジタル化したもの。いわば「中の人」たちのモーションアクターは、「平成ウルトラセブン」シリーズ主演の山崎勝之さんや笠原紳司さん(『未来戦隊タイムレンジャー』など)や小川輝晃さん(『忍者戦隊カクレンジャー』ほか)など特撮に縁の深い人たちばかり。殺陣にもキレがあるわけです。
そんなシーズン1の集大成は、第13話にギュッと詰まっています。北斗と宿敵・エースキラーとの死闘や、触手により磔(はりつけ)にされる仲間たち(ウルトラシリーズでは磔は大定番!)そして、覚醒した進次郎が真の「ウルトラマンの力」を発動……。諸星と敵兵士らの刀を手にした大立ち回りもあり、集団戦から圧倒的なラスボスとの戦いまでが30分弱で味わい尽くせる濃密さでした。
シーズン2はウルトラ6兄弟のイメージを受け継ぐ「六傑」が大集結!
さて4月に配信されたばかりの『ULTRAMAN』シーズン2は、シーズン1から実に3年ぶりのこと(どれほど長く感じたことでしょう……)。しかし、3年の歳月は活かされており、クオリティアップもすさまじかったです。
前作よりもリアルな動きとアニメ的な表現の融合が洗練されています。メタリックなウルトラマンと生身のキャラクターたちも「同じ世界に生きている」感があり、殺陣も爽快感あふれている上にカメラアングルも凝っていて、迫力あるカットが次々と出てきます。いい意味でテレビっぽくないというか、ハリウッドの大作映画を観ているかのよう。
かたや原作マンガの読者にとって最も驚きだったのは、ストーリーを大胆に変えていることでしょう。異星人たちの複雑に絡み合う思惑を描く原作も魅力的ですが、このアニメ化はこれでよし! 地球に悪意を持つ異星人とスーパーヒーローたちの激突という明快さは、全世界向けに配信されるNetflix作品に相応しく「国境をたやすく越える」はずだからです。
今回のもう1人の主役は「TARO」こと東光太郎。謎の「人間消失事件」に遭遇した光太郎は異星人のしわざだという証拠を写真に収めるが、ある事件をきっかけに絶大な炎の超能力を持つ超人になってしまいます。その力を制御するために「TARO」スーツを着ることになるのです。
このキャラクターの元になったのは、昭和ウルトラシリーズ第6作目の「ウルトラマンタロウ」。そう、シーズン2では伝説の「ウルトラ6兄弟」のイメージを継ぐ「六傑」が大集結! ウルトラマン、セブン、ジャック(『帰ってきたウルトラマン』)、エース、タロウおよび長兄のゾフィーを原点に持つヒーローが勢ぞろいし、強大な敵に立ち向かうのです。
物語の鍵を握るのは、ワドラン星人のマーヤ。おそらく『ウルトラセブン』のワイルド星人とマゼラン星人マヤという悲哀に満ちた2つの存在が元ネタと思われ、深いドラマ性を醸し出しています。
そして「六傑」の前に立ちはだかるのが「黄金の城塞」と呼ばれる超巨大ロボット。怪円盤が合体するところといい、独特の動作音といい、何より強力無比なパワーといい、やはりセブンの敵スーパーロボット・キングジョーが原典と思われます。ウルトラマンたちが等身大だけに怖さも歴代トップであり、どうやって突破口を切り拓くかが最大の見どころの1つ。
ほかゾフィー(早田進)とウルトラマン(進次郎)の共闘という、原作には意外となかった燃える展開もあり。昭和のウルトラシリーズを知らなくても純粋に面白く、ウルトラシリーズを知っていればより面白さが深まります。6話というのはファンとしては寂しいですが(どの話も楽しめるだけに)ウルトラ入門としては手軽といえるでしょう。
まとめ
すでに次のFINALシーズンが、やはりNetflixで2023年に全世界配信することも発表済み。ひび割れたスーツのULTRAMANが倒れた姿とともに、カラータイマーの点滅音が響き渡る衝撃的な予告映像が公開されています。早く続きが観たい! これまでのシーズン1と2は、そう思わせるだけの素晴らしい作品でした。そんな『ULTRAMAN』をぜひチェックしてみてください。
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