ストリーミング作品として初めてエミー賞アニメ部門を受賞したNetflixシリーズ『アーケイン』。ファン待望となるシーズン2が、前作から3年の時を経て2024年11月9日に配信開始となりました。
本作は、“世界で最もプレイ人口が多い”といわれるPCゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」を原作としたアニメーションシリーズです。3DCGによる高クオリティのバトルシーンや、主人公となる姉妹ヴァイとジンクスを中心とした骨太の人間ドラマも、全面的にパワーアップして帰ってきたシーズン2の見どころを紹介します。
※本記事はNetflixシリーズ『アーケイン』の一部ネタバレを含みます。
『アーケイン』とは
『アーケイン』は、オンラインゲーム「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」の前日譚を描く初のアニメーションシリーズです。通称「LoL(ロル)」は、プレイヤーが5人1組のチームを結成して敵チーム本陣の攻略を目指す対戦型のPCゲームで、プレイヤー人口は驚異の1億人以上。eSportsの競技の1つとして世界中でプロリーグが開催されています。
プレイヤーはチャンピオンと呼ばれる150体以上のキャラクターの中から1体を選んで操作するのですが、『アーケイン』は姉妹であるヴァイとジンクスを主人公にした物語。科学の力で繁栄する進歩的な都市ピルトーヴァーと、その下層に位置する貧しい地下都市ゾウンの確執が再熱したことをきっかけに、大きな渦に巻き込まれていく二人の運命が描かれます。『アーケイン』シーズン1は2021年に配信され、ストリーミング作品として初めてエミー賞アニメ部門を受賞しました。
『アーケイン』シーズン2は前作の最終回から繋がる形で幕を開けます。ピルトーヴァーとゾウンの和平的な交渉が結ばれようとした矢先、ピルトーヴァー評議会に向けてミサイルを放ったジンクス。それはケイトリンの母の死をはじめ、多くの悲劇をもたらしました。憎しみの連鎖が終わらない両都市の運命は?
『アーケイン』シーズン2の登場人物
ジンクス
『アーケイン』の主人公。もとの名を、パウダーという。戦争に巻き込まれて孤児となり、姉のヴァイとともに地下都市ゾウンで酒場を営むヴァンダーに育てられた。幼い頃は怪物を怖がる気弱な性格だったが、ヴァイに捨てられたトラウマから狂気の爆弾魔「ジンクス」に変貌を遂げる。シーズン1では、ゾウンを牛耳るヴァンダーの敵シルコの下で犯罪行為に手を貸していた。
ヴァイ
『アーケイン』のもう一人の主人公。ゾウンの孤児たちのリーダー的な存在で、自分たちの富を独占するために地下の人間を虐げる特権階級の恨みを持ち、地上で盗みを働いていた。パウダーを何よりも大切にしていたが、彼女が盗み出した青く光る結晶「ヘクス・クリスタル」がヴァンダーの死を招いたことで袂を分かつ。シーズン2では、ジンクスの暴走を止めるためピルトーヴァーの保安官に就任。
ケイトリン
ピルトーヴァーの保安官。上流階級であるキラマン家の一員で、母親はピルトーヴァーで評議員をしている。自身の恵まれた環境に疑問を持ち、二つの都市の間で争いを生む憎しみの連鎖を断ち切るためにヴァイと結託。互いを補い合う良きパートナーとなる。
ジェイス
魔法工学の発明家。キラマン家の後援を受けてビクターとともに研究を成功させ、何も後ろ盾がない中で議会の承認を得て評議員となった。彼が完成させた「ヘクステック」は誰もが魔法のエネルギーを利用できるようになる技術で、もともとは力を持たない人のために発明されたものだが、皮肉にもそれが争いの種となってしまう。
メル
フィルトオーバーの評議会に所属する若き政治家。強大な帝国ノクサスの出身だが、女戦士として活躍する母アンベッサによってメダルダ家を追われた。政治家としての野心を持ち、ピルトーヴァーの繁栄のためにヘクステック技術を生み出したジェイスを支援するうちに恋仲となる。他方で、ヘクステックを戦争に利用しようとするアンベッサと対立。
ビクター
ゾウン出身の科学者。ジェイスとともに魔法の力による人類の進歩を目指している。慢性的な病を患っており、杖無くしては歩けない。貧しい人々、そして病弱な自分自身を救うため、次第に危険な実験に手を出すようになり、 自身の体を機械化するに至った。
エコー
ゾウンの孤児。パウダーやヴァイとともにヴァンダーに育てられた。ヴァンダー亡き後は自身の力で生き延び、ピルトーヴァーの発展によって汚染されたゾウンにユートピアとなる森を築く。ヴァンダーの死をもたらしたジンクスを恨みながらも、仲間意識からとどめを刺すのを躊躇(ためら)う優しい心の持ち主。
アンベッサ
ノクサスで強大な権力と影響力を有するメダルダ家の女当主。傲慢で支配的なキャラクターに見えるが、国と家族を守るために冷徹にならざるを得なかった部分もある。いついかなる時も冷静な判断を下すため、正義感の強い娘メルを一族から追い出す。
ハイマーディンガー
ピルトーヴァー評議会の最古参。ヨードルという種族で300年以上前から生きている。もともとは有名な科学者だが、争いを生みかねないヘクステック技術の応用に関しては慎重な立場。その保身的な姿勢が原因となり、多数決によって評議会を追放された。以降はゾウンで出会ったエコーと行動を共にする。
セヴィカ
ゾウンを牛耳っていたシルコの部下。ヴァンダーが営む酒場に出入りしていたが、ピルトーヴァーの支配に抗おうとしない姿勢に反発し、シルコ陣営に寝返った。誰よりもシルコに心酔し、忠誠を誓う一方で彼にとって娘のような存在であるジンクスと激しく対立する。
ハイセンスなビジュアルと劇伴で血湧き肉躍るバトルシーン
真っ先に私たちの心を掴むのは、そのハイセンスなビジュアルです。世界中でプレイされているゲームを初めてアニメ化するにあたって、制作を務めたのはフランスのアニメ制作会社Fortiche Production。劇画タッチの作画と3DCGを用いた美麗なアニメーションが融合しており、近代的でありながら、どこか手描きの温かみも感じられる作品となっています。
さらにはシーンによって画風を変化させているのも特徴です。なかでもアメコミ風になったり、水彩画タッチで繊細に描かれるバトルシーンは圧巻の一言。おしゃれな劇伴(音楽)も相まってまるでMVを観ているかのよう。個性的なキャラクターたちが繰り広げる物語はもちろんのこと、芸術作品として目にも嬉しい作品となっています。
骨太な人間ドラマに夢中。それぞれの関係性の行方は?
前述したように、『アーケイン』は「LoL」の世界観とキャラクターを共有していますが、たとえゲームをプレイしたことがなくても十分に楽しめる作品です。そもそもヴァイとジンクスが姉妹という設定も今まで公式に明かされたことはなく、プレイヤーにとっても驚くべき点が多々ありました。前作は複雑に入り乱れる人間模様も見どころとなっていましたが、続編となるシーズン2ではさらに個々の関係が深掘りされ、骨太な人間ドラマが展開されています。
特に見逃せないのが、ヴァイとケイトリンの関係です。貧民街のゾウンで育ったヴァイと、発展するピルトーヴァーの中でも上流階級の家に生まれたケイトリン。様々な壁を超えて手を取った二人の関係にも、続編では変化が見られます。一見ヴァイの方が勇敢でリードしているように思えますが、実はケイトリンの方が大人。暴走しがちなヴァイの手綱をしっかりと握り、その大きな懐で包み込むケイトリン……という関係性がたまりません。
でも、そんな二人の関係に複雑な思いを抱くのがヴァイの妹ジンクス。ヴァイに見捨てられた過去がトラウマとなっているジンクスは、ケイトリンに対して激しい嫉妬のような感情を燃やしています。ヴァイにとってジンクスは今でも大切な妹で、暴走を続ける彼女を止めたいと思っているのですが、果たしてその思いは伝わるのか。
他にも主義主張の違いから対立するメルとアンベッサの母娘関係、もともとは目的を一にする同志だったにもかかわらず、徐々に思想にズレが生じるジェイスとビクターの友情、シルコという行動指針を失ったセヴィカのその後など、複雑で奥が深い関係性の行方をぜひ見届けてください。
まとめ
今回配信されたシーズン2でこの物語は一旦幕を閉じますが、ゲームには150体以上のキャラクターが存在するため、また別の誰かを主人公にした物語が始まるかもしれません。本作はゲームをプレイしていなくても楽しめる作品ですが、ある程度プレイしてから物語に入るのも良し、この物語でザッと世界観とキャラクターを知ってからゲームをプレイするのも良し。お好きな方法で、今年でリリースから15年という節目を迎えた“LoL”の世界にジョインしてみてはいかがでしょうか。
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