『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』は、ガンダムシリーズ第1作目『機動戦士ガンダム』の一年戦争・ヨーロッパ戦線を舞台にした、Netflixの完全新作シリーズ。2024年10月17日から世界独占配信されました。
『ガンダム』ファンはもちろんのこと、シリーズ初見の方でも十分楽しめます。味方のイメージが強いガンダムが『復讐のレクイエム』ではとにかく怖いのですが、それが本作を魅力的な見ごたえある作品にしています。
※本記事はNetflixシリーズ『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』の一部ネタバレを含みます。
目次
『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』のあらすじ
宇宙世紀0079年。地球連邦に占拠された基地を取り戻すべく、ジオン軍は第七混成機動旅団を編成。宇宙(そら)から駆けつけたイリヤ・ソラリが率いるレッド・ウルフ隊は軍功を上げるも、謎のモビルスーツ“白い悪魔”が登場し、一気に戦況は不利になります。白い悪魔=ガンダム(EX)から逃げながら勝利への抜け道を探す、ソラリたちの戦いが始まります。
背景として知っておくとより楽しめる情報
『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』はガンダムシリーズの知識がなくても十分楽しめますが、セリフなどに出てくる以下の設定を知っておくとより楽しめるでしょう。
宇宙世紀
『機動戦士ガンダム』の世界では、地球の人口が90億人を超え、環境問題が深刻化。地球全体を地球連邦政府が統治します。人類が宇宙にある人工の居住区「スペースコロニー」に移住し始めた、新しい元号が「宇宙世紀」。79年後、「宇宙世紀0079」を舞台に繰り広げられるのが『機動戦士ガンダム』で描かれる「一年戦争」です。
一年戦争
地球から最も遠いスペースコロニー「サイド3」が、「ジオン公国」として独立を宣言。ザビ家率いるジオン軍と地球連邦が行った、宇宙世紀0080までの一年間の戦争が「一年戦争」です。『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』は戦争が始まって11カ月目、ジオン軍がしかけた地球(ヨーロッパ)での戦いで、戦況が悪くなってきたあたりが舞台です。
モビルスーツ(MS)
『ガンダム』シリーズに登場する架空の兵器で、地球連邦軍の「ガンダム」やジオン軍の「ザクⅡ」のように人型ロボットのような形態もあれば、「ガンタンク」「ザクタンク」のように脚部がキャタピラーになったものなど、さまざまなMSが存在します。宇宙空間でも活動できるなど、一年戦争の主要兵器になっています。
ニュータイプ
前述の「サイド3」の独立を指導した思想家、ジオン・ズム・ダイクンが提唱した理論。
「宇宙に出た人類(スペースノイド)はこれまで使ったことのない能力に目覚め、他人との意思疎通が円滑になることで物事を誤解なく理解できる人種に進化する」という仮説。実際に『復讐のレクイエム』にもニュータイプと思われる人物が登場しており、千里眼のように遠くから近づく敵の気配に気づいたり、離れていても言葉を交わしたりする描写があります。
ジオン軍視点から描く戦争の悲惨さ、「白い悪魔」ガンダムの怖さ
他のガンダムシリーズではガンダム乗りが主人公であることが多いため、『復讐のレクイエム』でザク(Ⅱ)やグフが味方機として描かれるのが新鮮です。
「敵」のガンダムは超高速で動き回り、コクピットを直接狙って放った拳から血が滴り落ち、ビームサーベルやビームライフルでザクを容赦なく貫き、切り裂く。とにかく硬く、ジオン軍の攻撃がほとんど効かない。逃げおおせたと思ったらいつの間にか追いつかれる……。どこか序盤はモンスターに追いかけられるパニックホラーのようにも思えてきます。
味方だったら頼もしいガンダムが、ジオン軍目線から見ると確かに「白い悪魔」にしか見えないのです。
ジオン側のパイロットの外面・内面が描写されるのに対し、連邦側のパイロットの姿が途中まで映らないため、単騎でジオンを圧倒するガンダムの不気味さが一層際立ちます。
敵・味方関係なく、人の心があるがゆえの苦悩を描く
『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』の面白さは、上のような敵・味方の視点の転換にあります。今までのガンダムシリーズでも一撃でガンダムに倒されてきたようなジオン軍の人々にも、当然事情があることが分かるのです。
家族と故郷を守りたい、仲間の仇をとりたい、家に帰りたい、生き延びたい……そんな気持ちは敵も味方も関係ない。
最初は寄せ集めのようにやむを得ず合流してチームになったソラリたちの間にも、絆が生まれていきます。命のやり取りをする戦場で仲間を失い、それでも人間性を失うまいとするソラリの姿に胸を打たれました。
アンリアルエンジン5の美麗グラフィックで動くガンダムたち
『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』の魅力の一つが、実写と見紛うかのようなリアルなグラフィック。本作に使用されたUnreal Engine5(アンリアル・エンジン5)はもともと高精細なグラフィックでゲームが作成できるゲームエンジンとして有名ですが、近年は映画製作にも利用されています。
リアルな戦場に登場するモビルスーツ同士の戦いは、どこか特撮や怪獣映画を観る興奮を得られます(特に4話の殴り合いの描写は迫力満点です)。
メカニカルスーパーバイザーを「機動戦士ガンダムSEEDシリーズ」「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」「Gのレコンギスタ」などのメカニカルデザイナー・山根公利さんが務めており、どこかリアル仕様のガンダムやザクたちのメカも魅力的です。
『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』登場人物(声優)
イリヤ・ソラリ(森なな子)
第7大隊第1モビルスーツ中隊、レッド・ウルフ隊の隊長を務める大尉。冷静かつ仲間思いで、ザクⅡを乗りこなす。危険察知の能力が高く、ガンダムにかき乱される戦局を打開しようと奮闘する。
ニーランド・ルショーン(石毛翔弥)
レッド・ウルフ隊の中尉。皮肉屋な面もあるが任務には忠実で、情に厚い熱血漢。
リード・ゲルフィ(真木駿一)
レッド・ウルフ隊の副官。中尉。ユーモアにあふれるムードメーカーだが、技術も高いパイロット。
ケイル・ザヴァレタ(綿貫竜之介)
レッド・ウルフ隊の少尉。冷静で軍役はお金のためといいつつも、ジオン独立への思いも強い。
ヘイリー・アーフン(河瀬茉希)
装甲科歩兵中隊の兵士。タトゥーやピアスのパンクスタイルを貫く。ソラリたちと途中から合流する。白兵戦などでソラリをサポートし活躍。
アンダー・ヒートン(原良丞)
機甲大隊に所属するマゼラ・アタックの操縦士。少尉。MS乗りに憧れている。原隊とはぐれソラリ隊に合流。危険な任務を買って出る。
オニー・カスガ(大塚剛央)
敵味方関係なく医療を行う「UMRC」に所属。途中からソラリたちと合流するドクター。
アルフィー・ザイドス(中博史)
気さくで優秀なメカニック。リサイクル・センターに勤務しており、ソラリとは昔からの知り合い。
まとめ
『機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム』は、リアルなグラフィックや、ジオン軍側からの視点で描く人間ドラマとして、ガンダムシリーズの新たな魅力を引き出した意欲作といえるでしょう。特に「白い悪魔」としてのガンダムの恐ろしさは斬新です。
『復讐のレクイエム』で敵味方関係なく描かれる人間ドラマは、戦場に立つ人間の苦悩と葛藤を鮮明に浮かび上がらせます。
ガンダムファンの方はもちろん、シリーズ初見の方でも十分楽しめますので、ぜひチェックしてみてください。
©創通・サンライズ
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