老舗ミシュランシェフおすすめドキュメンタリー『シェフのテーブル』すべての料理人に見てほしい

シェフのテーブル 記事メインビジュアル

Netflixシリーズ『シェフのテーブル』は2015年から独占配信され、2023年現在シーズン6まで配信している人気のドキュメンタリーシリーズ。

今回は、10年連続でミシュランの1つ星を獲得し、同じくフランス発のレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』でも3年連続で掲載されるほどの日本料理店、大阪・西天満『老松喜多川』のオーナーシェフである喜多川さんにNetflixシリーズ『シェフのテーブル』の魅力を語っていただきました。
※本記事にはNetflixシリーズ『シェフのテーブル』のネタバレを含みます。

『シェフのテーブル』とは

シェフのテーブル 公式ビジュアル

『シェフのテーブル』は、世界各国のさまざまな料理に携わるスターシェフに密着するドキュメンタリー番組。人気の秘密やシェフの想い、食に対する使命感などを描きます。
フランス編・ピザ編・BBQ編など派生作品や、エミー賞など世界的な賞へのノミネートも多く、注目度の高い作品です。

『シェフのテーブル』は料理人以外でも楽しめる作品!

シェフのテーブル 「老松」オーナーシェフの喜多川さん

ーー『シェフのテーブル』はどういった作品でしょうか?

世界中のレストランから1人のシェフをピックアップしたドキュメンタリー作品です。その国の情勢や課題を盛り込みつつ、料理やシェフの想いを紹介していて、ストーリーとして完成度が高いと思います。

ーーどういった部分が『シェフのテーブル』の魅力だと思いますか?

世界各国の料理を見れるのももちろん楽しいですが、1人の料理人がピックアップされて、料理を通すことで、さまざまな問題も提起していく流れが素晴らしいと感じます。その国に行ってしまいたくなるような映像も魅力的です。

ーー料理人としての目線が無くても楽しめる作品でしょうか?

楽しめると思います! 日本ではメジャーではない料理もたくさんピックアップされていて、異国の町並みの映像も多く映るので、「その町に行ってみたい!」という気持ちが湧いてくるのではないでしょうか。自分も「この国に行ったらこの人のレストランに絶対行こう」と思いました(笑)。
料理って、「この人だから美味しい」という部分もあると思うんです。この人の料理を食べてみたいな、と思わせる映像作りが素晴らしいですね。

ーー日本では見かけないような料理も多く出てくるのでしょうか?

日本では見たことの無い、自分でも全く知らないような料理が多く出てくるので面白いです。料理人としても新たな発見が多いドキュメンタリーですね。

シェフのテーブル インタビューに答える喜多川さん

ーー特に印象に残った料理を1つ挙げるとしたら?

シーズン5に登場する、メキシコの伝統料理「バルバッコア」が印象に残りましたね!

釜に大きな葉を敷き、子羊を全身余すこと無く入れて、フタをするんです。隙間ができないように泥で窯を密閉して8時間も蒸す。こんな料理は知りませんでした。移民がルーツとなった料理もあり、社会情勢や社会問題についても盛り込まれていて、考えさせられる部分も勉強になりました。

ーー料理人としての葛藤以外も描かれているというか。

料理人だけにフォーカスせず、国や地域の問題も描いたドキュメンタリーでした。料理人としての考え方もあり、社会問題もある。料理人としての視点が無くても楽しめるドキュメンタリー番組だと思います。

消えゆく伝統料理を守るシェフに感銘。日本も他人事ではない

シェフとテーブル 喜多川さんの作品

ーー料理を生み出す際に勉強になる、取り入れられそうという部分はありましたか?

やはりそこは実際に食べてみないと分からないですね(笑)。ただ、料理にまつわるシェフの理念や想いに関しては、共感できる部分や尊敬できる部分が多くありました。シーズンの後半になるにつれ、料理そのものよりも、そういった理念などの部分が強調されている気がしますね。

ーー特に感銘を受けたシェフはどなたでしょうか?

シーズン5に登場するタイのシェフ、ボウさんのお話には感銘を受けました。タイの伝統を残すために活動している。今後の料理界にとっての課題や問題についての話が心に残っています。

シェフのテーブル タイの伝統料理が抱える課題について語る喜多川さん

ーー課題や問題とは?

ボウさんは、タイのオーガニックの食材が姿を消しつつあり、昔ながらのタイ料理が消えてしまうという問題を提起していました。遠いタイの話ではなく、日本にも通ずる部分があると思うんです。日本も現在は物が潤っていると感じますが、実はそうではありません。世界的な日本食ブームが続いている中、継続がきびしくなっていくのも事実です。第一次産業に携わる農家さんや漁師さんのサポートをしっかりと見直さないと。ボウさんのエピソードは、日本料理に携わる身としても気づかされました。

ーー第一次産業を絶やさないために、役立ちそうなヒントは描かれていましたか?

実際に動くことが大切だと、『シェフのテーブル』を通して強く感じました。「1人だから何もできない」ではなく、まず自分1人でも動かないと何も始まらない。想いがあることに対しては、自分ひとりでも動かなければいけない。諦めたらすべて終わってしまいます。
今後、自分が料理人として生産者の方と深く関わる中で、第一次産業が無くなってしまったら料理人として続けられません。ボウさんの働きを見て1人でも行動に移さないと、と奮起しました。

どんな立場でも見てほしいドキュメンタリー

シェフのテーブル プロフィールプレートを抱える喜多川さん

ーー料理人の方であれば、どういう状況の人に見てほしいですか?

エピソードによって変わりますが……料理に携わる方であれば、どなたにも見てほしい作品だと思います。オーナーはオーナーで響くこともあるし、料理の道を志す人には熱意を与えてくれるような作品です。

ーー例えば、料理を辞めようという方にはいかがでしょうか?

スターシェフと呼ばれる人たちでも多かれ少なかれみんな苦労しています。自分の信念と考えさえブレなければ1つの道でやっていける、という証を見せてくれる作品だと思います。料理を辞めようと思っている人でも、「もうちょっと頑張ってみようかな」と勇気をもらえるかもしれません。

ーー前向きな気持になれる作品というか。

めちゃくちゃ前向きになれます! 前向きになるし、深い部分を考えなきゃいけないと気付かされました。人生の教科書というと大げさですが、誰にでも響くような教訓がそれぞれのエピソードに詰まっていると思います。
自分は料理人なので、料理人の目線になってしまいますが、どういった職業の方にでも響く部分があるのではないでしょうか? 料理の話が中心ですが、もっと広いことを伝えたいドキュメンタリーなんだと感じました。

ーーなるほど。他にはどういった方々におすすめできる作品でしょうか?

今夢を追っている人、やりたいことが分からず何をしたらいいのか悩んでいる人にもおすすめできます。作品に出てくるシェフは、パワーを持った人ばかりなので、一歩を踏み出そう、踏ん張ろう、もっと頑張ろうという気持ちにさせてくれるドキュメンタリーだと思います。

【Netflixシリーズ『シェフのテーブル』独占配信中】

今回の記事は「eo光チャンネル」で放送中の番組『Netflix Freaks』の連動企画。こちらの動画もご覧いただき、喜多川さんの熱を帯びたプレゼンで作品の面白さをぜひ感じてください!


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