2020年にNetflixで配信されると日本でも熱中する人が続出した、韓国ドラマ『梨泰院クラス』。芸人・たむらけんじさんは新型コロナウイルスが流行した日々を『梨泰院クラス』に救われたといいます。配信以降、今でもNetflixのランキングに入ることが多い『梨泰院クラス』の何が人を惹きつけるのか。たむらさんに魅力を語ってもらいました。
目次
『梨泰院クラス』は爽快な「駆け上がりストーリー」
――たむらさんは『梨泰院クラス』が大好きなNetflix番組だとか。
初めて観た韓国ドラマが『梨泰院クラス』やったんですけど、いきなり激ハマりしました。昔『冬のソナタ』が流行った頃は「聖地巡りしたい」って人がいても、当時はよく分からんかった。でもいまはよく分かる。いま、めっちゃ梨泰院(イテウォン)行きたいもんね。『梨泰院クラス』は韓国ドラマが面白いって気づかせてくれた作品。うれしいですよ、趣味が増えて。コロナ禍は『梨泰院クラス』に救われました。
――『梨泰院クラス』って一言でいうとどんなドラマでしょうか。
『梨泰院クラス』はよく「復讐劇」っていわれるんやけど、僕は「駆け上がりストーリー」やと思ってる。幾度となく打ちのめされても、巨大な敵に一人の青年が立ち向かっていく。ドロドロしてない。むしろ観終わったとき、爽快感があるドラマ。
僕たち芸人もね、上にいっぱい「敵」がおるんですよ。ダウンタウンさんとか、明石家さんまさんとか(笑)。誰かを蹴落とすことなく、自分の力でそこへ駆け上がっていかなあかん。そこは僕らと似てるんかもしれない。
主人公パク・セロイの魅力はまっすぐさ
――主人公パク・セロイの魅力は?
まっすぐさです。みんなそうなりたいけど、学校の集団生活や社会に出ると、信念を曲げなきゃいけないこともある。でもセロイはどんなときでも信念を貫き通す。憧れですよね。生まれ変わったらパク・セロイになりたいもん、僕。
――印象に残ったシーンはありますか?
敵役のグンウォンってのがおんねんけど、とにかくこれがもう最悪なヤツで。セロイの居酒屋がピンチになったとき、嫌味っぽく「助けようか」って言うのよ。大企業・長家(チャンガ)の常務として権力を使うと。でもセロイは「俺は悪くないし、この結果を受け入れる」って。
後に店を手伝い始めるイソって子が「1回だけ我慢すれば」って言うんやけど、セロイは「今1回、最後に1回、もう1回、一瞬は楽になる。でも繰り返すうち人は変わる」と。
――良いシーンですよね。
派手なシーンちゃうんやけどね。これって「ずるいことしたらあかん」ってことだと思うのよ。ずるいことしたら近道になる。たとえ成功しても、ずるいことして成功があるんやって思いたくない。それはずっと僕、思ってて。このシーン観たとき「セロイと僕ちょっとかぶってるやん」って思った(笑)。
イソがボソっと「ウザい」っていうのよ。でもそのあとに「けどかっこいい」。これやねん! びっしり来てんねん、イソも。
――(笑)。
セロイ役のパク・ソジュン、この人はすごい。久しぶりにグンウォンを見たときの顔とか、ほんまに憎んでるように見える。
こんなこと言うとあれやけど、セロイはちょっと面白い髪型してるやん。でもあれが観る人を表情に集中させんのかなとか思ってた。『梨泰院クラス』観終わったあと、セロイみたいに前髪揃えたいと思ったもんね。
コロナ禍でスア派からイソ派に。いち推しキャラはスングォン
――『梨泰院クラス』はセロイとチョ・イソ、オ・スアという二人の女性との三角関係も描かれます。たむらさんはどちらが好きですか?
ずっとスア派やったねんけど……最近じわじわイソが来てんねん。恋愛するならスア、そばにずっとおってほしいのはイソかも。最初はイソは難しい子なのかなって思ってたけど、だんだんイソの魅力が分かってくる。強さも脆さもある内面も良いし、何より経営を支えてくれる頼もしい仲間。
このコロナ禍で一人の時間が増えて、考え方が変わったんかな。心穏やかになって、誰かに支えてほしい気持ちが強くなった。コロナ禍は人の心を変えた時期でもあるよね。
――好きなキャラクターは?
セロイの弟分的な、スングォンかな。紆余曲折あったんよねこの人は。刑務所でセロイに会って、まっすぐ突き進んでいるところに惹かれて最初の仲間になる。良い男友達っていうか、仲間ってええなあって思う。絶対裏切れへんよね、スングォンは。
――グンウォンの父でセロイの仇敵、長家グループ会長のチャン・デヒはどうですか?
うそー嫌いやー。嫌いやけど、良い敵。生々しいよね。
てっぺんのとり方っていうか、実際そういうとり方もあるんやろな、同じ経営者として分からんでもないなと。たぶん最初はセロイと近いというか、まっすぐやったんじゃないかと思うんよね。でもセロイとは逆で、チャン・デヒは「もう一回行けるかな」で信念を曲げて変わっていった。嫌な敵ではあるけど、同情するところもあるよね。
『梨泰院クラス』はぜひ若い男性に観てほしい
――『梨泰院クラス』はたむらさんにとってどんな作品ですか?
間違いなく僕にとってのバイブル。現実ではなかなか難しいけど、セロイの生き方にどれだけ近づけるのか。そういうお手本やね。
――どういった人に観てほしいですか?
全人類やね。みんなが観たらたぶん戦争もなくなると思うし。まあ、強いていうなら若い男性たちかな。人とのリアルな接し方や、自分が何をしたらいいか分からんなあって悩んでる人に、ぜひ観てスイッチ入れてほしい。このままじゃアカン、動き出そうって思ってほしい。観たらきっとアツくなるよ。
Netflixオリジナルシリーズ『梨泰院クラス』独占配信中
たむらけんじのNetflixマイリスト
――たむらさんのNetflixのマイリストを教えてください。
- 『彼女はキレイだった』
- 『スタートアップ:夢の扉』
- 『ペーパー・ハウス』
- 『ブラック・ミラー』
- 『セリング・サンセット 〜ハリウッド、夢の豪華物件〜』
『彼女はキレイだった』はパク・セロイ役のパク・ソジュンがまた観たかったから。
『スタートアップ:夢の扉』は同じ駆け上がりストーリーで気に入った。
海外ドラマでいうと『ペーパー・ハウス』『ブラック・ミラー』が面白かったね。
『セリング・サンセット』はLA(ロサンゼルス)の高級不動産会社の話なんだけど、従業員がモデルみたいな人ばっかりで、毎回豪邸が観られてすごく楽しい番組です。おすすめ。
今回の記事は「eo光チャンネル」で放送中の番組『Netflix Freaks』の連動企画。こちらの動画もぜひご覧ください! たむらさんの語り口でより一層『梨泰院クラス』の魅力が伝わってくるはず。
『梨泰院クラス』についてより詳しく。
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たむらさんおすすめ作品。
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