Netflixオリジナル映画は大きな予算をかけ、豪華キャストや攻めた内容が魅力。2021年末から公開された『ドント・ルック・アップ』『消えない罪』『レッド・ノーティス』をご紹介します。ブラックコメディ、人間ドラマ、王道エンタメと三拍子そろったプレイリストです。
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豪華キャストによる痛快な風刺劇『ドント・ルック・アップ』
映画『ドント・ルック・アップ』はレオナルド・ディカプリオ主演のコメディ超大作。ジェニファー・ローレンス(『ハンガー・ゲーム』『アメリカン・ハッスル』)、メリル・ストリープ(『マディソン郡の橋』『プラダを着た悪魔』)ケイト・ブランシェット、(『エリザベス』『オーシャンズ8』)、ティモシー・シャラメ(『君の名前で僕を呼んで』『DUNE/デューン 砂の惑星』)など豪華キャストが勢揃い。歌手のアリアナ・グランデも歌姫役で出演しています。
落ちこぼれ気味の天文学者・ランドール・ミンディ博士(レオナルド・ディカプリオ)と教え子のケイト(ジェニファー・ローレンス)は、地球に衝突する可能性がある巨大彗星を発見。NASAのテディ・オグルソープ博士(ロブ・モーガン)の手引でオーリアン大統領(メリル・ストリープ)に面会しますが、大統領は支持率への影響を気にするばかり。ミンディ博士らは朝の人気番組で警告をしますが、真に受けてもらえません。
感情をあらわにしたケイトの写真はネットミームになり、ミンディ博士は「セクシーな科学者」として消費され……ようやく彗星に対処しようとなった段階で彗星にレアアースが大量に含有されることが発覚。世間は科学者たちが意図的に民衆を扇動しているとする「ドント・ルック・アップ(見上げるな)」派と、ミンディら「ジャスト・ルック・アップ(ただ見上げろ)」派に分断されていきます。
結局誰も科学を信じず、対立する相手に伝えようと思っていない
アダム・マッケイ監督が隕石の衝突にたとえたのは気候変動問題。
レオナルド・ディカプリオは『ドント・ルック・アップ』を「科学的根拠に耳を傾けられない人の話だ」といいます。
ディカプリオは気候変動や生物多様性に関する財団を1998年に設立し、その後も関連分野へ積極的な投資をしてきました。ただ彼を報じるメディアは(映画のミンディ博士のように)そのセクシーさや私生活についてばかり。
『ドント・ルック・アップ』はドナルド・トランプ大統領以降のアメリカやソーシャルメディアの炎上(あるいはコロナ禍での分断)をこれでもかと戯画化します。
この映画が面白いのは、ミンディ博士たちを必ずしも肯定していない点です。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『グレート・ギャツビー』などとは違い、いかにもパッとしない見た目で登場するレオナルド・ディカプリオ。異様に「メディア慣れ」し、セレブ化(迷走)していきます。「ジャスト・ルック・アップ」派が行う決起集会は、アリアナ・グランデ演じる歌姫による、感動ポルノ的なライブと化します。
結局のところ、誰も反対意見を持つ人を理解しようとせず、ちゃんと伝えようとはしていないのです。
考えさせられる内容ですが、突き抜けたブラックジョークゆえ、どこか爽快感もある『ドント・ルック・アップ』をぜひ観てみてください。
サンドラ・ブロックの演技に圧倒される。Netflix映画『消えない罪』
Netflix『消えない罪』は『ゼロ・グラビティ』『バード・ボックス』(Netflix)のサンドラ・ブロックの表情や執念深い演技に圧倒される映画です。
警官の命を奪った罪で刑務所に入ったルース・スレーター(サンドラ・ブロック)は20年の刑期を終えて出所。しかし世間の目は冷たく、職場面接はキャンセルされ、同僚からはひどい仕打ちを受けます。
かつての家に住む弁護士のジョン・イングラム(ヴィンセント・ドノフリオ)を通じてルースは親代わりに育てた妹ケイティを探し出そうとしますが……。
切ない展開の果てのラストに涙
どこに行ってもルースには過去の罪がついて回ります。『消えない罪』のカメラはルースを覗き見るように撮ります(実際に誰かが彼女を見ていることも……)。
ネタバレになってしまうので全ては語れませんが、『消えない罪』はラストに向かって「責任」の所在がスライドしていくのが興味深い映画。登場人物たちは愛ゆえに、誰かを助けようとする。それがやがて責任を負うべき当事者の組み合わせを変えていきます。
ルースとケイティの過去の記憶と現在が入り混じり、とても切なく、重い展開が続きます。
ただラストシーンが秀逸なので、ぜひ最後まで見届けてください。『アメリカン・スナイパー』『ルーム』『ヤクザと家族 The Family』が好きな方におすすめ。
ちなみにロックバンドRadioheadのアルバム『KidA』(2000年)のオープニング曲『Everything In Its Right Place』の使われ方も面白いです。意外ですが、うなずける選曲でした。
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エンタメのお約束がてんこもりの娯楽大作『レッド・ノーティス』
『レッド・ノーティス』は『ワイルド・スピード』シリーズなどのドウェイン・ジョンソン、『デッドプール』シリーズなどのライアン・レイノルズ、『ワンダーウーマン』のガル・ガドットが出演するアクションコメディ映画。
「レッド・ノーティス」とは、国際刑事警察機構インターポールが全世界に発行する最重要指名手配犯の手配書のこと。FBIのトップ捜査官でプロファイラーのハートリー (ジョンソン) は美術品泥棒・詐欺師のブース(レイノルズ)、大泥棒のビショップ(ガドット)を引き合わせ、とある理由から協力しあうことに。ところがそれぞれの思惑で、物語は予期せぬ方向に……。
強い美女・筋肉・コメディアンの三人組。エンタメに徹した良作
ドウェイン・ジョンソンは「ロック様」の愛称で知られる元プロレスラー。2022年にはDCコミックス原作の映画『ブラックアダム』主演が決まっています。レイノルズ、ガドット含め3人ともアメコミ映画の主役。そんなアクションも一流の豪華俳優がテンポよく世界中を動き回るので、観ているだけで楽しくなります。宝物を集めていく冒険のワクワク感、謎解き・コメディ要素と「欲しい展開」をくれる、エンタメに徹した作品です。
ハートリーとブースの二人の掛け合いが楽しく、ツッコミどころが多いのもポイント(ロック様がプロファイラーにしてはムキムキすぎだったり、ヘアネットなどギャップのある姿が楽しめたり)。ビショップの美貌や悪に徹したカッコよさにはひきこまれます。
ローソン・マーシャル・サーバー監督はスティーブン・スピルバーグやジョージ・ルーカスの映画、『インディ・ジョーンズ』等を意識したそうで、『レッド・ノーティス』はどこか懐かしく、ハラハラはしますが多くの人が安心して楽しめる映画でしょう。
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その他にもおすすめ映画がたくさん
Netflixにはその他にもスカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーの演技が光るアカデミー賞受賞作『マリッジ・ストーリー』や『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノによる『Okja/オクジャ』など、おすすめのオリジナル映画がたくさん!
ぜひチェックしてみてください。
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