2022.12.12 映画

新時代スターミリー・ボビー・ブラウンに世界の若者が憧れる理由

ライター：苫とり子

2016年から続く、大人気のNetflixシリーズ『ストレンジャー・シングス未知の世界』。本作のシーズン1から、超能力を持つ少女イレブン／エル役を演じているのが俳優のミリー・ボビー・ブラウンです。子役からキャリアをスタートさせた彼女も、2022年現在は18歳。どんどん輝きを増していくミリーのこれまでを振り返りながらその魅力を解説します。

実は苦労人？女優になるまでの険しい道のり
ハリウッド版『ゴジラ』にも参戦！シリーズものに起用される理由
子役から、同世代に支持される大人の女性へ
まとめ

実は苦労人？女優になるまでの険しい道のり

2004年にスペインで生を受けたミリー・ボビー・ブラウン。その後はイギリスや、アメリカ・フロリダ州のオーランドへ移りましたが、ミリーの女優になるという夢を叶えるために一家で2011年にハリウッドに移住したそうです。

そして2年後、9歳のときにドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ワンダーランド』にてデビュー。他にも子役として、『モダン・ファミリー』や『グレイズ・アナトミー恋の解剖学』に1話のみのゲストで出演しています。しかし、ブレイクまでの道のりは険しく……なんとイギリスに戻らざるを得ない状況に。そんな中、ミリーは運命の出会いを果たすことになります。それが、『ストレンジャー・シングス』のイレブン役！オーディションを勝ち抜いたミリーの、少女の可愛らしさと同時に難しい心情を表現した圧巻の芝居に誰もが魅了されました。

同作で数々の演劇賞を受賞し、一気にスターダムを駆け上ったミリー。一家はハリウッドに舞い戻ってきました。けっしてそれはシンデレラストーリーなんかではなく、まだ幼かった彼女の女優になるという強い決意と努力が導き出した結果なのです。

・関連記事：『ストレンジャー・シングス』とは？あらすじ・キャストと見どころ

ハリウッド版『ゴジラ』にも参戦！シリーズものに起用される理由

『ストレンジャー・シングス未知の世界』でスターの仲間入りを果たしたミリーはその後、映画界で活躍していくこととなります。特にシリーズものへの起用が多く、2019年からはハリウッド版の『ゴジラ』シリーズに参戦。『ゴジラキング・オブ・モンスターズ』では、怪獣の調査を行う秘密機関モナークに所属する純古生物学者エマ・ラッセル（ヴェラ・ファーミガ）の娘マディソンを演じました。2021年公開の『ゴジラvsコング』でも続投。ちなみに日本語吹き替え版ではミリーと同じく、子役から活躍する芦田愛菜がマディソンの声を担当したことも話題になっています。

またNetflix映画『エノーラ・ホームズの事件簿』シリーズでは主演を務め、“名探偵シャーロック・ホームズの妹”という設定のエノーラ・ホームズを熱演。兄譲りの頭脳はもちろんのこと、母親に鍛えられた武術でさまざまな脅威に立ち向かっていく、気高く美しいヒロイン像を体現し人気を集めました。シリーズ2作目となる『エノーラ・ホームズの事件簿2』も2022年に配信され、前作で見事探偵の仲間入りを果たしたエノーラの活躍が描かれます。こうしたシリーズものに起用されるのは、シリーズを追うごとにミリーも、彼女が演じる役もちょっとずつ成長していくところを見守っていきたいという需要があるからなのかもしれません。

エノーラ・ホームズの事件簿予告編

子役から、同世代に支持される大人の女性へ

子役からキャリアをスタートさせたミリーも今ではすっかり大人の女性へと成長を果たし、2022年2月にはアメリカでの成人年齢である18歳となりました。彼女はいわゆるZ世代、つまり生粋のデジタルネイティブでSNSでの発信にも力を入れています。Instagramのフォロワーは、2022年12月時点でなんと6千万人超！世界中の若者が彼女のファッションや華やかな生活ぶりに注目している状況です。

でも、それだけではありません。ミリーはわずか15歳でコスメブランド「florence by mills（フローレンスバイミルズ）」を立ち上げ、経営者としても活躍しています。そこには、ニキビに悩まされた経験から、若者向けの製品をもっと市場で売り出したいという思いがあったそう。その思慮深さと行動力もまた同世代の若者から支持されている理由の1つ。他にもいじめやボディシェイミング（体型批判）、フェミニズムの課題にも真摯なコメントを発表しており、ミリーはいまや若者の代弁者となっているのです。