2023年9月8日より、Netflixオリジナルシリーズ『いつかの君に』が全世界配信スタート！ 本作は2019年から2020年にかけて台湾で放映され、各賞を総ナメにしたドラマ『時をかける愛』のリメイク作品。2023年と1998年が交錯するタイムトラベルミステリーであり、壮大なラブストーリーです。時空を超えたラブロマンスを演じるのは、ドラマ『社内お見合い』のアン・ヒョソプとドラマ『ヴィンチェンツォ』のチョン・ヨビン。
この記事では、『いつかの君に』のあらすじと登場人物、見どころをご紹介します。
『いつかの君に』のあらすじ
2023年、1年前に飛行機事故に巻き込まれた恋人ク・ヨンジュンの死から立ち直れないハン・ジュニ。36歳の誕生日に届いた差出人不明のカセットテープを聞くと、1998年にタイムスリップ。そこでジュニは、自分にそっくりな18歳の女の子クォン・ミンジュとして目覚め、ヨンジュンにそっくりな男の子ナム・シホンと彼の親友であるチョン・インギュに出会う。
学校やミンジュの伯父であるぺ・チウォンが経営するレコード店「27レコード」で交流を深める3人だったが、いつしか微妙な三角関係に。さらにジュニはタイムスリップから戻った現代でもヨンジュンに似た人物と遭遇し…。果たしてシホンとヨンジュン、ミンジュとジュニの関係は？
『いつかの君に』の登場人物
ハン・ジュニ（チョン・ヨビン）
1988年生まれの36歳会社員（2023年時点）。大学生時代にク・ヨンジュンと出会い、恋人同士に。自分の意思をしっかり持った明るいキャラクターで、同僚からの信頼も厚い。しかし1年前にヨンジュンを突然の事故で亡くして以来、悲しみから立ち直れない日々を送る。そんなある時、突然タイムスリップで1998年へ。当時18歳のクォン・ミンジュとして亡き恋人にそっくりな同級生のナム・シホンと出会う。
クォン・ミンジュ（チョン・ヨビン）
1981年生まれの高校2年生（1998年時点）。伯父が経営する「27レコード」でアルバイトをしている。自己肯定感が低く消極的でクラスにも馴染めず、孤独を抱えていた。インギュはそんなミンジュに過去の自分を重ね、彼女が気になっていたが、ミンジュはスポーツ万能・成績優秀で太陽のようなシホンに憧れていた。
演じるチョン・ヨビンは1989年生まれの34歳。2017年『私事だが良い日』でドラマ初主演。同年の映画『罪深き少女』では、新人女優賞やスター賞など11冠に輝き、実力・認知度ともにトップ女優の仲間入り。本作では18歳から36歳までの年齢も性格も異なる二人の人物を演じ分けている。Netflix作品では、Netflixシリーズ『ヴィンチェンツォ』に出演し話題となった。
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ク・ヨンジュン（アン・ヒョソプ）
1988年生まれ。大学時代にジュニと出会い、その後恋人同士に。大学卒業後は家具デザイナーとして働きながら、ジュニと同棲。2022年、ジュニの海外赴任がきっかけでケンカに。その後、飛行機事故に遭い、消息不明となる。
ナム・シホン（アン・ヒョソプ）
1981年生まれの高校2年生（1998年時点）。ミンジュ、インギュと同じクラスの人気者。親友のインギュとミンジュの仲を取り持とうと「27レコード」でバイト中のミンジュに声をかけ、「涙を集めて」のカセットテープを注文する。ジュニが入る前のミンジュに告白されるが「お前を好きになることはない」と断る。
演じるアン・ヒョソプは1995年生まれの28歳。7歳でカナダに移住し、17歳で韓国に帰国。2015年に若手俳優プロジェクトチーム「One O One」のメンバーとして活動開始。2017年にドラマ『恋する指輪 三つ色のファンタジー』で初主演を務め、2022年に配信されたNetflixシリーズ『社内お見合い』にも主演して大ヒットした。
チョン・インギュ（カン・フン）
1981年生まれの高校2年生（1998年時点）。ミンジュ、シホンと同じクラス。おばあちゃん子で、放課後はシホンとともにおばあちゃんの食堂を手伝っている。子どものころから右耳がほとんど聞こえず、補聴器を付けている。幼少期は障がいをからかわれ、一人でいることが多かったが、シホンと出会い親友に。自分と同じようにクラスで疎外感を感じいているミンジュに惹かれ、誕生日にカセットプレーヤーをプレゼントする。
演じるカン・フンは、1991年生まれの32歳。主に短編映画で活躍してきたが、最近、ドラマ界に進出してきた実力派俳優。2021年にドラマ『赤い袖先』で脚光を浴び、MBC演技大賞で男性新人賞を受賞。2023年には『コッソンビ熱愛史』で主演のひとりとして活躍し、日本でもファンが急増中。
ぺ・チウォン（パク・ヒョックウォン）
ミンジュの伯父。1998年時点では「27レコード」を経営している。2023年のジュニの元に送られてきたミンジュ、シホン、インギュの3ショット写真を撮影した人物。ミンジュ殺害事件の後、2007年頃に「27レコード」を畳み、ノクサンから北京へ移住。2023年現在は「カフェ27」のオーナー。訪ねてきたジュニにミンジュのことを話し、彼女の日記を託す。
演じるパク・ヒョックウォンは、1971年生まれの52歳。ソウル芸術大学演劇科を卒業後、劇団に入団し俳優の道へ。『パンチ〜余命6ヶ月の奇跡』『犬とオオカミの時間』など多くの作品に出演し、名脇役として映画を中心にドラマでも活躍している。
オ・チャニョン（ミン・ジヌン）
2007年、大学1年生のときにヨンジュンと出会い友人に。ジュニへ猛アプローチをかけるヨンジュンの良き協力者だった。大学卒業後もヨンジュンと同じアトリエで家具デザイナーとして活動。ヨンジュンの死後も、アトリエの鍵を渡したり、ヨンジュンの遺品を自宅まで届けたりと、ジュニとは親しくしている。7歳年上の兄がいる。
演じるミン・ジヌンは、1986年生まれの37歳。『ヨンパリ～君に愛を届けたい～』『ひとり酒男女』など多くの作品に出演している。ファミリードラマ『お父さんが変』で人気を博した。
『いつかの君に』の見どころ
複雑なストーリーの秀逸な伏線回収
本作の見どころは、考察が捗る複雑なストーリー展開。視聴者はジュニの目線で、アン・ヒョソプ演じる3人の男性（ヨンジュンとシホン、2023年に存在する二人に似た謎の男性）の正体を突き止めようとしますが、途中でその驚くべき関係性が明らかになります。
中盤はこれまでの回答編ともいえる内容で、見事なまでに前半の伏線が回収され、タイムスリップの謎が解明されていきます。しかし後半、さらなる事件と最大の謎が登場人物たちを待ち受けており…？！
最後の最後まで、結末が読めない展開でミステリードラマファンを唸らせつつ、1998年の淡い三角関係に始まり、途中、さまざまなアクシデントや悲劇に見舞われながらも、2023年の現代まで、時を超えて紡がれる一途な愛の物語に涙腺が崩壊すること間違いなしです。
また、台湾版では全26話で描かれるストーリーを、韓国版では12話に圧縮しているのですが、必要な説明は丁寧に施しつつ、後半の怒涛のスピード感で畳みかける、非常に見ごたえのあるリメイクになっていると感じました。
18歳から36歳までを演じ分ける俳優陣の演技力
本作二つ目の見どころは、何といっても俳優陣の演技力。チョン・ヨビンに関しては、18歳のミンジュ、20歳のころのジュニ、36歳のジュニという3段階の年齢と、正反対の性格の二人を見事に演じ分けており、ミンジュとジュニの「対比」の演技は、ストーリー後半のキーポイントにもなっています。
一方でアン・ヒョソプは、年齢や人物の違いを演じ分けながらも、一途に相手を思い続ける、ゆるぎないまなざしが印象的。彼の“変わらぬ愛”の演技が、複雑なストーリーの裏で紡がれる本作のラブストーリーとしての側面を体現していると言っても過言ではありません。
すべての謎が解けた後で俳優陣の演技を見直すと、新しい発見もたくさんあると思うので、ぜひ、何度もリピートしてみてください。
映像の美しさと物語を盛り上げる楽曲
本作ではミンジュとシホン、インギュがバイクの二人乗りで通学する桜のシーンや、シホンがミンジュ（ジュニ）への思いを自覚する写生大会での雨のシーン、シホンとジュニが出会う雪のシーンなどが、自然を生かした美しい映像で彩られ、より印象的に描かれています。
また、タイムスリップの鍵となる思い出の曲、ソ･ジウォンの ｢涙を集めて｣をはじめ、物語をドラマティックに盛り上げる挿入歌も秀逸。ジュニがミンジュとして活躍し、シホンが彼女に惹かれるバスケの試合のシーンなどで流れるNewJeansの「美しい拘束」もドラマへの没入感をさらに高めてくれます。
まとめ
伏線回収が見事なミステリードラマとしても、涙なしに見られないラブストーリーとしても極上の本作。続きが気になって、ついつい夜ふかししてしまうので、時間のある時に一気見するのがおすすめです。まずは初見の衝撃を楽しみ、その後はぜひ何度も見返して、物語の深みと広がりを堪能してください。
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