映画やドラマに数多くある“実写化作品”。漫画や小説などの世界を飛び出し、原作の持つ世界観や雰囲気、キャラクターを見事に再現した作品や新たな解釈で作品の幅を広げる作品まで、さまざまな実写化作品が発表されています。
今回は、Netflixで視聴できる漫画・小説が原作のおすすめ実写化作品、全10本のあらすじと見どころを紹介します。
漫画が原作の作品
国内映画
Netflix映画『シティーハンター』
北条司の漫画『シティーハンター』は、『週刊少年ジャンプ』（集英社）で1985年から連載された、ハードボイルドなアクション・コメディ作品。TVシリーズは4シリーズに劇場版アニメも5作品、コミックの累計発行部数は約5000万部と、絶大な人気を誇る作品です。2018年には、フランスで実写映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』が公開され話題になりました。
Netflixの実写映画『シティーハンター』の見どころは、なんといっても再現度の高さ！ 原作愛を詰め込んだ再現度は、ファンの理想を体現した映画といっても過言ではないでしょう。ド派手なアクションと笑えるギャグシーンのギャップ、冴羽獠のかっこよさなど、原作の持つ魅力を見事に実写で表現しています。
そして何より素晴らしいのは、「女性に目がないおバカだけど、決めるときはバッチリ決める」冴羽獠を演じきった鈴木亮平の魅力あふれる演技！ 自身も 『シティーハンター』の大ファンだったというエピソードも納得の名演は必見です。
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『ザ・ファブル』
原作『ザ・ファブル』は、2014年から2019年まで『週刊ヤングマガジン』（講談社）で連載されていたアクション・コメディ作品。凄腕の殺し屋「ファブル」と呼ばれる男が一年の休業期間に一般社会へと溶け込むべく奮闘する姿を描きます。全22巻の第一部と全9巻の第二部のシリーズ累計発行部数は2500万部を超えるなど、人気の作品です。
静かに暮らしたい最強の殺し屋がトラブルに巻き込まれていく『ザ・ファブル』。独特のユーモアとアクションの緩急、という原作の魅力を一切崩さないのは、原作ファンとしてもうれしいポイントです。斬新なカメラワークに、大迫力のアクションは、実写化作品の枠にとどまらず、アクション映画としても一流の作品といえるでしょう。
感情を表に一切出さないヒットマン・ファブルを演じるのは、数多の映画に出演する俳優・岡田准一。何を考えているか分からない、でもどこか憎めないファブルと豪華キャスト陣によるやり取りも必見です。
『カラオケ行こ！』
『女の園の星』などで知られる和山やまによる同名の漫画が原作の作品。歌が上手くなりたいヤクザ・狂児（きょうじ）はある雨の日、合唱部部長の中学生・聡美（さとみ）に歌の教えを請い、2人の奇妙な交流が始まります。原作『カラオケ行こ！』は1巻で完結する短編ですが、2021年のマンガ大賞3位入賞するなど、漫画好きから支持が厚い作品です。
どこか憎めないヤクザの面々、肝が座っている聡美、絶妙な間で放たれる鋭いセリフなどなど、原作の持つ独特の雰囲気とおかしさが見事に表現された実写化作品。飄々として掴みどころのない狂児（きょうじ）を、俳優として確固たる地位を築く名優・綾野剛が見事に演じます。
『テルマエ・ロマエ』
古代ローマ時代の浴場設計師ルシウスが、風呂場で溺れ現代日本へとタイムスリップする……という、ヤマザキマリによる漫画『テルマエ・ロマエ』（エンターブレイン）の実写化作品。2024年には11年ぶりの続編『続テルマエ・ロマエ』（集英社）が連載開始するなど、今なお愛される名作です。
古代ローマと日本を行き来する『テルマエ・ロマエ』。主役の古代ローマ人・ルシウスに選ばれたのは、なんと阿部寛！ 堅物のルシウスが、現代日本の浴場技術に圧倒される姿を見事に演じきります。顔の堀が深いキャストで固められたこともあってか、古代ローマが舞台という設定も違和感なく楽しめる作品です。2022年には、Netflixによって再アニメ化も果たしています。
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『ゴールデンカムイ』
『週刊ヤングジャンプ』（集英社）で2014年から2022年の間に連載されていた、同名漫画の実写映画化作品です。原作『ゴールデンカムイ』（著・野田サトル）は、シリーズ累計発行部数2900万部を超える大人気の青年漫画。極寒の北海道で繰り広げられる金塊を巡る争奪戦をどう描くか、ファンからの期待も高かった実写化作品です。
実写『ゴールデンカムイ』の見どころは、なんといっても原作の再現を徹底している点です。キャスティングから衣装、小道具など、ファンの期待に応えるかのような再現度は、原作ファンもうなるほど。外見だけではなく、キャラクターたちの動機や願望まで表現し切るキャストたちの熱演も必見です。
国内ドラマ
Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』
Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』は、冨樫義博による名作少年漫画『幽☆遊☆白書』の実写化作品。1990年から94年にかけて『週刊少年ジャンプ』（集英社）で連載され、全19巻の単行本の累計発行部数は5000万部を超える、少年漫画の金字塔とも呼べる人気作です。
妖怪に、“霊力”（特殊なエネルギー）と、ファンタジー要素が多い漫画『幽☆遊☆白書』。不自然さを感じさせないCG技術も見事ですが、アクション作品としても楽しめるクォリティのアクションシーンは必見です。 超能力が飛び交う“少年漫画”的なバトルを実写映画で完璧に表現しています。主人公・浦飯幽助役に北村匠海、妖狐・鞍馬役に志尊淳と、原作の雰囲気を壊さない豪華若手俳優陣の演技も素晴らしい『幽☆遊☆白書』。原作でも人気の強敵・戸愚呂兄弟の絶妙すぎるキャスティングにもぜひ注目してください。
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Netflixシリーズ『君に届け』
2006年から2017年に『別冊マーガレット』（集英社）で連載された椎名軽穂による人気の同名漫画が原作の実写化作品。優しい心を持つ少女・爽子（さわこ）と人気者・風早（かぜはや）、2人と周囲の恋愛模様を描きます。
シリーズ累計発行部数3600万部（2023年3月時点）を超える大人気の原作が、テレビ東京とNetflixの共同制作で実写ドラマ化！ 南沙良や鈴鹿央士、櫻井海音など、注目の若手俳優が集結したことでも話題となりました。Netflix版実写『君に届け』の見どころは、温かい魅力を持つ原作『君に届け』の登場人物たちの再現度の高さ。外見と内面、思春期ならではの悩みと恋愛を、甘酸っぱい雰囲気たっぷりに描きます。
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『孤独のグルメ』
1994年から1996年に『月刊PANJA』（扶桑社）で、2008年から2015年までは『週刊SPA!』（扶桑社）で連載された同名のグルメ漫画が原作。エッセイスト・ミュージシャンなど幅広い肩書を持つ久住昌之が原作を担当し、『神々の山嶺』で知られる谷口ジローが作画を担当しています。
ドラマ『孤独のグルメ』は、「壮年の男性が飯屋で独りごちるだけ」という異色の原作をそのまま見事に実写化。原作では原作者・久住昌之が実際に訪れた店舗をモデルとした飲食店が登場しますが、ドラマ版は全国の実在する飲食店を取り上げるスタイル。ベテラン俳優・松重豊が扮する貿易商・井之頭五郎が食べに食べまくります。1人街を歩き、気になった店に入り、ご飯を食べるというシンプルな構成ながら、なぜか見入ってしまう不思議な魅力を持つ作品です。
海外ドラマ
Netflixシリーズ『ONE PIECE』
いわずと知れた、『週刊少年ジャンプ』（集英社）の看板作品『ONE PIECE』（著・尾田栄一郎）がNetflixによって実写ドラマ化！ 1997年の連載開始以降、全世界での累計発行部数は5億冊（2022年8月時点）を超えるなど、世界中で愛されている作品です。
海外ドラマと聞いて驚く方も多いかもしれませんが、キャストたちが演じる姿を一目見れば、満足すること間違いなし！ キャストたちによる、“原作の再現”で終わらないキャラクターの深みや新しい一面も表現されています。漫画『ONE PIECE』では後年明かされる設定の取り入れ方も絶妙で、ドラマの尺に再編したストーリー展開は、原作ファンも納得の仕上がりです。
関連記事：Netflix『ONE PIECE』原作ファンも納得、最高の実写化作品
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小説が原作の作品
Netflixシリーズ『三体』
劉慈欣（リウ・ツーシン）による、中国発のSF長編小説『三体』（早川書房）をNetflixがドラマシリーズとして実写化。2006年から2010年の間に中国で連載され、2014年には英訳版が発売。日本語版は2019年より販売され“『三体』ブーム”を巻き起こしました。2015年には原作者・劉慈欣が、アジア人作家としては初のヒューゴー賞長編部門（SF作品の国際的な文学賞）を受賞するなど、世界中のSFファンから愛される作品です。
原作の持ち味である緻密なストーリー展開は、Netflixシリーズ『三体』でも健在！ 自ら命を断つ科学者たち、カウントダウン、ゲーム「三体」に隠された謎など、『三体』序盤の想像力を掻き立てる展開が丁寧に描かれています。原作でも屈指の人気を誇る“大史（ダー・シー）”を『ドクター・ストレンジ』のウォン役を演じたベネディクト・ウォンが好演。その完全再現っぷりも注目です。
関連記事：Netflix『三体』 超傑作長編SFをNetflixが実写化。キャストや見どころを紹介！
まとめ
原作ファンはもちろん、原作を知らない方でも楽しめる“実写化作品”の名作たち。実写化作品を見たい方は、ぜひNetflixでお気に入りの作品を探してみてください。
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